世界スケート選手権で銅メダルの高木美帆に伝えたい橋本聖子氏の言葉
2017年03月11日 08:30
スケート
中学3年の時のレークプラシッド五輪で、5種目すべて金メダルという史上初の快挙を成し遂げたエリック・ハイデン(米国)にあこがれた橋本氏は、ずっと「全種目を滑らないと私の五輪じゃないと思い込んでいた」という。88年のカルガリー五輪でも全種目入賞を果たすなど「完全燃焼」は橋本氏の代名詞にもなった。だが、その代わりに失ったものも大きかった。「あの時の経験が今、強化の面でとても役に立っている」と前置きした上で、「でも、あんなバカなことは他の選手には絶対やらせられない」と付け加えた。
偉大な先駆者のこの言葉は重い。22歳の高木はスタミナには絶対の自信があるだろう。だが、五輪の重圧はW杯や世界選手権とは比べものにならない。体への負担も大きい。来年の平昌五輪へ向けてまずは全種目の出場権を得ることが先決だが、その上で得意の1500メートルで金メダルを獲るためにはどうすればいいか、狙う種目と捨てる種目を慎重に選別してほしい。橋本氏の貴重な体験を生かすのは今しかないはずだ。(編集委員)
◆藤山 健二(ふじやま・けんじ)1960年、埼玉県生まれ。早大卒。スポーツ記者歴34年。五輪取材は夏冬合わせて7度、世界陸上やゴルフのマスターズ、全英オープンなど、ほとんどの競技を網羅。ミステリー大好きで、趣味が高じて「富士山の身代金」(95年刊)など自分で執筆も。
おすすめテーマ
2017年03月11日のニュース
特集
スポーツのランキング
-
同大、萩井コーチが新監督就任 山神前監督は勇退
-
錦織、初戦相手は世界41位エバンズ
-
元春日富士の岩永祥紀氏が死去、51歳…名跡訴訟和解したばかり
-
開幕戦2位の川岸史果 両親から受け継いだパワーと技術に心が追いついた
-
石川は52位で予選通過「いい感触を失っている」
-
世界スケート選手権で銅メダルの高木美帆に伝えたい橋本聖子氏の言葉
-
宇野、SP歴代2位相当で首位 非公認も自己ベストを上回る
-
稀勢 95年貴乃花以来の新横綱優勝へ 豪風、正代に連勝必ず
-
高安「悪くない」初日に松鳳山と「太刀持ち」VS「露払い」対決
-
魁聖が初の休場 右膝靱帯断裂で全治3カ月も 途中出場に前向き
-
鳴戸部屋新設を承認 元大関・琴欧洲「私を超える力士育てる」
-
瀬令奈 攻めた!単独首位発進“ミケルソン流”で自己ベスト65
-
鈴木愛 好相性コースで2位発進「ここが一番のチャンス、勝負」
-
葭葉 新相棒に手応え好発進 最終日の24歳バースデーVも視野
-
遼 2アンダー69も首かしげ…手応えなし24位 首位と7打差
-
小平 ノルウェー会場リンクで最終調整 W杯最終戦11日開幕
-
菊池萌水、菊池純礼、斎藤仁美が準決勝進出 女子1500メートル
-
平岡、ハーフパイプ決勝進出 女子は松本遥奈と大江光が予選突破
-
緑夢が3位 スノボクロス男子下肢障がい 平昌パラテスト兼W杯
-
萩野 右肘手術から実戦復帰 100M背泳ぎ予選1位で決勝へ
-
岩出 いっぱい食べて「トップでゴール」名古屋ウィメンズ12日
-
桐生 今季初戦は「気負わず」 キャンベラで競技会参加11日
-
DeNAランニングクラブ 瀬古総監督「横浜の名を背負う覚悟」
-
リオパラ陸上女子銅メダリストの辻 日体大卒業、大学院へ進学
-
協会新専務理事に福井烈氏就任へ 全日本選手権V7元プロ選手
-
A東京がホームで接戦制す 大阪に71―70 エアーズが24点
-
軽井沢プリンスホテルスキー場大回転競技大会 4部門112人熱戦