納谷 全勝序ノ口V、祖父・大鵬もできなかった番付掲載即優勝

2018年03月24日 05:30

相撲

納谷 全勝序ノ口V、祖父・大鵬もできなかった番付掲載即優勝
大相撲春場所13日目 納谷(左)は押し出しで朝日鳳を破り7戦全勝で序ノ口優勝を決める Photo By スポニチ
 【大相撲春場所13日目 ( 2018年3月23日    エディオンアリーナ大阪 )】 昭和の大横綱、大鵬の孫で元関脇・貴闘力を父に持つ納谷(18=大嶽部屋)が朝日凰を一方的に押し出し、7戦全勝で序ノ口優勝を飾った。番付に名前が載った場所での優勝スタートは、祖父も父も成し遂げられなかった快挙となった。幕内は鶴竜が魁聖を下して1敗を守り、14日目の豪栄道戦に勝てば4度目の優勝が決まる。
 貫禄はあった。しかし、笑顔はほとんどなく、表情が和らぐ程度。納谷はプロ初Vを当たり前のように受け止めていた。

 「とりあえず、うれしいです。特に緊張はなかった。いつも通りです。(優勝は)すると思ってやっていた。いいスタートが切れてよかった」

 落ち着いて土俵に上がり、朝日凰を立ち合いから突き4発で圧倒した。元横綱・朝青龍のおい、豊昇龍(18=立浪部屋)が同期。5日目に直接対決し、勝った。この一戦で初めて、立ち合いがしっくりきた。力を引き出してくれた“ライバル”の存在は大きかった。豊昇龍も敗戦を糧にその後は連勝。6勝1敗で春場所の取組を終え、こちらも来場所の序二段昇進が有力となった。1つ上の番付での再戦が、楽しみになってきた。

 大鵬の孫という看板は、ずっとついて回る。すでに声援は大きい。「気にならないけど、聞こえるとうれしい」。偉大な系譜は、相撲ファンなら誰でも知っている。天国の祖父には東京に帰り次第、お墓と位牌の両方に「手を合わせます」と、できるだけ早く報告するつもりだ。不祥事が相次ぐ角界にあって、一服の清涼剤になったホープの優勝。「この流れで上まで行きたい。しっかり勝ち越して、十両まで行きたい。全体的にレベルアップしたい」と頼もしい。スター候補が期待通りに出世街道を行くか、これからも注目だ。

 ◆納谷(なや=本名納谷幸之介)東18枚目、東京都江東区出身、大嶽部屋。祖父は元横綱・大鵬(故人)、父は元関脇・貴闘力(前大嶽親方)。埼玉栄高相撲部の17年に国体少年で個人、団体の2冠に輝いた。18年初場所初土俵。得意は突き、押し。1メートル88、166キロ。18歳。

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