栃ノ心“人間クレーン”全開、大関つりだ!怪力見せつけ白星発進
2018年05月14日 05:30
相撲
「左がガッチリ取れたからね。(初日白星は)大きいんじゃないですか」
先場所の13日目、正代戦で右肩を痛めた。場所前も「そこだけ」と気にしていた。この一番で、唯一の不安も完全に吹き飛ばした。
相手をつかむ力は、母国・ジョージアで培ってきた。さまざまな格闘技をやってきた栃ノ心だが、原点は別名“ジョージア相撲”と呼ばれる「チタオバ」。袖のない専用着をつかんで技を掛け、相手の背中を地面につければ勝ちになる格闘技だ。
夜通し開かれる大会もあり、優勝すると豪華賞品がもらえるという。栃ノ心も少年時代に何度か大会で優勝。「生きた羊を8回くらいもらったよ。持ち帰って食べるんだ」と懐かしんだ。組んで負けない四つ相撲の素地は、染みついている。八角理事長(元横綱・北勝海)も「強引だったけど、強いという感じがした」とうなった。
大関昇進条件について阿武松審判長(元関脇・益荒雄)は勝敗ラインを提示せず「毎日の内容、流れを見て」と話した。内容だけなら、この日の相撲は文句なしだ。白鵬以降誕生した10人の大関を見ると、昇進を決めた場所で初日黒星だったのは照ノ富士と豪栄道の2人だけ。白星スタートを決めた栃ノ心の昇進確率は着実に高まった。
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