早大・中谷雄飛 ルーキーで区間賞狙う“大迫2世”

2018年12月28日 08:47

駅伝

早大・中谷雄飛 ルーキーで区間賞狙う“大迫2世”
箱根駅伝に向け、練習する早大・中谷 Photo By スポニチ
 【箱根に駆ける(1)】第95回箱根駅伝は年明け1月2日に往路、3日に復路が行われる。前人未到の2度目の大学3冠に王手をかけた王者青学大が大本命だが、前回往路優勝を果たした東洋大なども虎視眈々(たんたん)と“ストップ青学”を狙う。1強時代に終止符を打つべく、有力校の個性的ランナーたちを5回にわたって紹介する。第1回は早大の中谷雄飛(1年)だ。
 佐久長聖高出身、早大の長距離選手といえば、現日本記録保持者の大迫傑(現ナイキ)ではなく中谷と呼ぶ時代が来るかもしれない。高校時代の実績にたがわぬ活躍を見せ、早くも主力級に成長。エンジのユニホームを身にまとった未来のエースは「大迫さんの学生時代の成績を超えたい」と“半端ない”目標を掲げ箱根に挑もうとしている。

 1年前の全国高校駅伝では花の1区(10キロ)で区間賞の激走。佐久長聖2度目の優勝の立役者となった。どの大学も喉から手が出るほど欲しがった逸材が選んだのは、尊敬する高校の先輩・大迫と同じ早大。「学生時代に五輪に出た選手もいる。そういう環境に身を置けば強くなるきっかけがつかめると思った」と理由を明かす。相楽豊監督も「(大迫と)似ていますね。他の選手と見ている世界が違う」と目を見張る。

 駅伝デビュー戦となった出雲駅伝は3区4位、全日本大学駅伝では3区2位とスーパールーキーとして期待以上の活躍を見せたが、不調に苦しんだ時期を乗り越えたからこそ駅伝に結実した。得意のトラックシーズン。関東インカレでは5000メートル25位、全日本インカレも13位と自己ベストに遠く及ばない結果に「走れないです…」と高校の恩師にこぼすなど、苦しんだ。

 不振を脱却するために、高校時代に取り入れていたクロスカントリーの練習に立ち帰った。「やってみたらというアドバイスをもらいました。それがうまくハマりました」。集団走ではなくあえてクロカンに集中。高校時代の強い走りを思い出した中谷の復活は必然だった。

 相楽監督お墨付きの“大迫2世”。言動も大迫似なら、履いているシューズも大迫と同じナイキの厚底。「世界を目指す上で箱根で区間賞は獲らなきゃいけない」と大迫と同様、ルーキーでの区間賞に照準を合わせている。

 ◆中谷 雄飛(なかや・ゆうひ)1999年(平11)6月11日生まれ、長野県諏訪市出身の19歳。下諏訪中―佐久長聖高。佐久長聖高3年時に全国高校駅伝で1区区間賞の活躍で優勝に貢献。U―20世界選手権5000メートルに出場。高校時代は携帯禁止のため、今年3月からツイッターを開始した。自己ベストは5000メートルが13分45秒49、1万メートルが29分19秒98。1メートル69、57キロ。

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