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京都成章 81点大勝発進!「絶対やったる」代役SO辻野躍動

2018年12月28日 10:45

ラグビー

京都成章 81点大勝発進!「絶対やったる」代役SO辻野躍動
<京都成章・仙台育英> 前半、分厚いフォローを受けながら、仙台育英ディフェンスを突破する京都成章・辻野(中央)(撮影・成瀬 徹)      Photo By スポニチ
 【第98回全国高校ラグビー第1日・1回戦   京都成章81-0仙台育英 ( 2018年12月27日    東大阪市・花園ラグビー場 )】 リニューアル工事を終えた新装花園で大会が開幕し、京都成章(京都)が81―0で仙台育英(宮城)に勝利し、2回戦へ進んだ。SO安藤海志主将(3年)を故障で欠いたものの、急きょ司令塔を任された1年生の辻野隼大が活躍した。過去3回ある4強のうち2回がノーシードからの躍進。“無印”の今年も怖い存在だ。
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 Now&Here―――。今を楽しもうのチームスローガン通り京都成章フィフティーンが笑顔で縦横無尽に花園を駆けた。

 「緊張してたんですけど出たら絶対やったるって気持ちが強くなって。まだまだレベルアップできると思います」

 ケガのため控えに回ったSO安藤主将の代役を務めた1年生司令塔・辻野もまた笑顔。1カ月前にFBからコンバートされた急造SOだが、主将からの「ビビらず思い切りやれ」の激励をそのまま体現する絶妙のパス回しを披露した。12トライを量産し、14年新潟工戦の62得点を大きく上回る81得点で、同校花園最多得点を演出した。

 安藤と同じく状態が万全でない高校日本代表候補のSH片岡を温存してこの強さ。メンバー8人を一気に入れ替えた後半には1メートル90、103キロの大型1年生フランカー本橋が花園デビュー戦で2トライを挙げた。激しい消耗戦を勝ち抜く上で重要なリザーブ陣も期待以上の結果を出した。接点の強さを前面に押し出した伝統の守備も東北屈指の伝統校を相手に完封。最高の形で初戦を終えた。

 今年のチームの強みは自主性だ。41―0で迎えたハーフタイム。口々に前半の反省点や後半への修正点を口にする選手を見ながら湯浅泰正監督(54)は沈黙を守った。「選手がゾーンに入ってたんで私は一言も。こういう時は強い」。同校史上最強とも言われた前回大会はAシードながら8強止まり。メンバーのほとんどが卒業した今季、春の近畿大会では初戦で報徳学園に敗れ、チームから笑顔と対話が消えたこともあった。どん底からの下克上。10月のユース五輪(アルゼンチン)で銅メダルに輝いたFB二村は「楽しめれば自然に笑顔になれる。守るものは何にもないですから」と笑顔で初戦を振り返った。

 08、09年度にはノーシードから4強。「先輩がつくってくれた伝統。似てきた。似てきたよ」と笑う湯浅監督。過去、ノーシードから頂点に立ったチームはいない。次はBシードの佐賀工戦。安藤、片岡が復帰するここから京都成章はさらに勢いを増す。(石川 勝己)

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