白鵬、年内にも日本人に モンゴル国籍離脱を申請「あとは待つだけ」

2019年04月18日 05:30

相撲

白鵬、年内にも日本人に モンゴル国籍離脱を申請「あとは待つだけ」
モンゴル国籍離脱に関する報道を受けて、巡業先で記者の質問に笑顔で応じる白鵬 Photo By スポニチ
 大相撲の横綱・白鵬(34=宮城野部屋)が日本国籍取得を目指し、モンゴル国籍の離脱を同国政府に申請したことが17日、分かった。この日、母国の複数のメディアが報じた。都内の巡業先で、報道陣に対応した白鵬は「こういう形で早々とニュースになったのは、ちょっとびっくり。あとは結果を待つだけだと思う」と事実であると認めた。
 日本相撲協会は、外国出身力士が年寄(親方)として残るには、日本国籍の取得が必要と定めている。白鵬は新弟子をスカウトして在籍する宮城野部屋に入門させるなど、将来親方になり後進を指導することを希望。ただ、日本の国民栄誉賞に相当する賞を母国で受賞するなど故郷で英雄的存在であるため日本国籍の取得には慎重だったが、17年に意向を伝えた父ムンフバト氏(18年死去)から「わが道をいけ」と背中を押されて決断した。

 日本国籍を取得して親方となった外国出身力士は過去9人。モンゴル出身力士で初めて国籍取得した友綱親方(元関脇・旭天鵬)は後輩のモンゴル国籍の離脱申請について「(申請が下りるまで)俺の場合は半年。今年中には(白鵬の希望通りに)なるんじゃないの」と言及。経験上、年内にも白鵬が日本国籍の取得を実現できるとした。

 春場所千秋楽の優勝インタビューの際に、三本締めを行ったことが問題視され、来週にも日本相撲協会から処分を受ける見通し。そんな中、日本国籍取得の準備が進んでいることが明るみに出た。話題の尽きない白鵬は「この時点でいろいろ言うのはまだ早い。今日は私の口からこれ以上のことは言えない」と話すにとどめた。

《元旭天鵬・友綱親方 メリットは外国行きやすい!?》
 モンゴル出身力士で初めて日本国籍を取得した友綱親方(元旭天鵬)は白鵬の意向を尊重した。「横綱は15、16歳から日本に来て、ずっと相撲に尽くしている。相撲が人生そのもの」。これまで日本国籍を取得したモンゴル出身力士は4人。数年前から白鵬の相談を受けていたパイオニアは「いいと思うよ。日本のパスポートを持っていれば、どの国へ行っても(入国が)スムーズ。単純にそこ」と説明した。

《年寄襲名の条件》 力士が現役引退後に日本相撲協会に残って親方になるには、年寄名跡が必要となる。年寄名跡取得には日本国籍を有していることが前提。その上で「最高位が小結以上」「幕内在位20場所以上」などを満たさなければならない。105の年寄名跡のほか、顕著な功績を残した力士にはその個人に限り年寄とする「一代年寄」が与えられる場合がある。過去には大鵬、北の湖、千代の富士(辞退)、貴乃花に贈られた。年寄名跡を持たない場合でも、横綱経験者は5年、大関経験者は3年、しこ名のまま年寄を名乗ることができる。一代年寄、しこ名のままの年寄も、日本国籍を有していなければならない。

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