貴景勝 休場危機…5連敗中の御嶽海撃破も右膝負傷

2019年05月16日 05:30

相撲

貴景勝 休場危機…5連敗中の御嶽海撃破も右膝負傷
<夏場所・4日目>御嶽海(右)を寄り切った後、右膝を押さえる貴景勝(撮影・吉田 剛) Photo By スポニチ
 【大相撲夏場所4日目 ( 2019年5月15日    両国国技館 )】 新大関・貴景勝がいきなり休場の危機を迎えた。5連敗中だった小結・御嶽海を寄り切り3勝目を挙げた一番で右膝を負傷。“新技”のもろ差しで新境地を見せたものの、5日目からの出場が危ぶまれる事態となった。一人横綱の鶴竜は平幕・遠藤を押し出して、大関復帰を狙う関脇・栃ノ心とともに無敗を守った。勝ちっ放しは平幕・朝乃山を加え、早くも3人となった。
 勝者とは思えない険しい表情で、貴景勝が花道を引き揚げた。右足を引きずりながら支度部屋に入ると、風呂場には向かわず、座敷に腰掛けて苦もんの表情で右膝内側をアイシング。報道陣の問いかけに「大丈夫。痛めてないです」と強調したが、5連敗中だった天敵に勝利した喜びは伝わってこなかった。

 立ち合い。ぶちかました瞬間に右足を滑らせたが、迷わず突き放した。さがりをつかんで回り込む相手に体ごと引っ張られても、下から攻めて体を起こし、抱えた。「負けるとしたら、巻き返されて体勢を入れ替えられたとき」。今場所に向けて試してきたもろ差しから慌てず前に出た。「一生懸命いきました」と汗を拭った。

 決まり手の寄り切りはデビューから通算3度目だった。昨年7月の名古屋場所以来だが、過去2度は流れの中で偶然差した形になっただけに「ちゃんと寄り切ったのは初めてかも」と自ら驚いた表情を見せた。ただ、土俵上で動けず膝の状態を確認するなど、代償は大きかった。

 支度部屋を出て駐車場まで約200メートルを足を引きずりながら歩いた。この日はトレーナーの治療を受け、16日早朝に病院で検査する予定。「2連敗すると3連敗するし、コケちゃいけないと思った」。大関の意地は見せたが、5日目の出場は不透明だ。患部は過去故障を経験していない膝だけに、深刻な状況も予想される。一つのヤマ場を越えたはずの新大関が、いきなり休場の危機に立たされた。

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