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【荒磯親方 真眼】大一番で感じた白鵬の強さ あえて相手得意の左四つ

2019年11月24日 08:45

相撲

【荒磯親方 真眼】大一番で感じた白鵬の強さ あえて相手得意の左四つ
白鵬は御嶽海を下して優勝を決め懸賞金をわしづかみする(撮影・岩崎 哲也) Photo By スポニチ
 【大相撲九州場所14日目 ( 2019年11月23日    福岡国際センター )】 白鵬が優勝を決めた一番は盤石でした。御嶽海は体の寄せ方のうまさ、差し身のうまさがありますが、根は左四つです。横綱の得意な右四つでケンカしにいくと落とし穴があったりします。そこであえて左四つに組みにいきました。左四つになってもしっかり腰を相手に当て込んで、なおかつ外掛けでかいなを返しきって腰をぶつけていました。何も言うことのない、完璧な相撲でした。横綱は右で張って右を差したり、左で張って左を差したり、多彩な技を持っています。その中でも、こういう大一番であのような相撲を取って勝てるというところを見て、改めて強い横綱だと感じます。
 一方の御嶽海は大関獲りを狙っていくような相撲ではありませんでした。勢いのある朝乃山や明生に勝っていますが、これからは考えて相撲を取らないといけないでしょう。横綱を相手に善戦して爪痕でも残すような相撲であれば負け越しても次につながりますが、言うことなしの完敗でした。今のままでは大関は厳しいと言わざるを得ません。考えてもダメであれば体をつくって稽古をするしかありません。彼の強さ、うまさ、才能も知っているだけに、あえて厳しく言いますが、本当に残念です。(元横綱・稀勢の里)

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