パラアスリートたちの「おうち時間」
2020年04月22日 13:00
スポーツ
そんな中で、異例の試みとなったのはパラアーチェリーで東京パラリンピック内定の上山友裕(32=三菱電機)による「ファンとのオンライン飲み会」だ。「僕らが発信したことに対してファンの方はコメントをくれるけど、交流やキャッチボールはできない。少しでも自分たちのことを知ってもらうために、何ができるのか考えた結果です」と発案の経緯を語る。
上山は競技普及のためにメディア出演やSNSの更新を積極的に行い、本番の東京大会では「人があふれる会場の中で金メダル」を獲得することを目標にしている。「僕たちのことを知ってもらった上で、大会本番で応援してもらいたい」という思いで始まった今回の企画。パラアスリートたちの趣向を凝らした発信が、競技の魅力を伝える1つの方法になっている。
東京パラリンピック1年延期を受けて、日本パラリンピック委員会(JPC)の河合純一委員長(44)は「自国開催のパラリンピックが1年延びたので、魅力を伝えられる期間が増えた」と語っていた。「夢への努力は今しかない」。河合氏が掲げる座右の銘には、アスリートとして結果を残すための練習はもちろん、パラスポーツの認知度を高めることを今だからやるべき、という意味が込められているのかも知れない。(記者コラム・小田切 葉月)