セーリング土居愛実 誰かのためなら帆を張れる 延期で折れた気持ち…周囲の声で迷い消えた
2020年08月19日 05:30
セーリング
「お兄ちゃんっ子」だった土居は、リオ五輪男子470級代表の兄・一斗(28=アビーム)の背中を追って小2から海に出た。当時のコーチの「ジュース20本あげるから」という甘い誘いにつられて競技を始めたが、海面を滑走する楽しさにのめり込んでいった。兄より先にロンドンで五輪デビューを果たし、リオは念願の兄妹出場。普段は競技の話をすることはないが、兄は東京五輪出場を逃した際に「やっと愛実をちゃんと応援できる」と漏らしたという。土居は「今まで悔しさがどこかにあったんだと思います」と代弁しつつ、兄の常とう句となった「メダルちょうだい」に今度こそ応える覚悟を決めた。
自粛期間中はフィジカルトレーニングに励みながら、ブレット・コーチとテレビ電話で戦術面などを研究。5月末、再び海に出た。練習相手を求めて海外で力を伸ばしてきた土居にとって、日本での練習は試行錯誤が続いている。だが、腹はくくった。「やると決めたからには金メダルを獲りたい」。レーザーラジアル級初の偉業は、荒波の先にある。
◆土居 愛実(どい・まなみ)1993年(平5)8月29日生まれ、横浜市出身の26歳。小学2年から横浜ジュニアヨットクラブで競技を始める。山手学院高―慶大。高校2年時のユース世界選手権で銀メダル。ロンドン五輪は31位、リオ五輪は20位。17年世界選手権はレーザーラジアル級で日本人初のメダル獲得。兄はリオ五輪470級代表の一斗。1メートル67、66キロ。
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