“31歳苦労人”志摩ノ海、Go To 幕尻V!3度目の下克上へステイ1敗
2020年11月18日 05:30
相撲
12年夏場所の初土俵から7年かけ、29歳の19年夏場所で新入幕した苦労人だ。名門の明徳義塾、近大出身だが、関取目前の西幕下4枚目だった13年名古屋場所で左膝前十字じん帯断裂の大ケガに見舞われた。この場所も含め6場所連続休場。一時は序ノ口まで番付を落とした。だが、師匠をはじめ周囲の励ましをよりどころに押し相撲を磨き、幕内まではい上がった。
白鵬、鶴竜の両横綱不在が多い今年は波乱続き。昨年まで00年春場所の貴闘力のみだった幕尻優勝が初場所、7月場所で実現した。一年納めの場所も下克上の可能性はある。
はなむけの優勝となれば最高だ。明徳義塾の先輩で元大関の琴奨菊が今場所8日目の15日に引退した。「昔から大活躍された方。尊敬のまなざしで見ていた」。満身創痍(そうい)の先輩は左膝にも故障を抱え、巡業中など所属部屋の垣根を越え、体のケアの仕方などを助言してくれた。琴奨菊は16年初場所、31歳で初優勝を飾った。同じ31歳の志摩ノ海は「無心でいけ!」という師匠の言葉を胸に愚直に前へ出る相撲を貫く。
◆志摩ノ海 航洋(しまのうみ・こうよう、本名・浜口航洋)1989年(平元)7月11日生まれ、三重県志摩市出身の31歳。木瀬部屋。小3で相撲を始め明徳義塾(高知)―近大。12年夏場所初土俵で新十両は16年名古屋場所。新入幕の19年夏場所は10勝5敗で敢闘賞受賞。それ以降は2桁勝利なし。得意は突き押し。1メートル79、160キロ。
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