大関復帰場所Vの照ノ富士 綱獲りの7月名古屋場所へ「全力出し切りたい」一夜明けても表情引き締め

2021年05月24日 11:54

相撲

大関復帰場所Vの照ノ富士 綱獲りの7月名古屋場所へ「全力出し切りたい」一夜明けても表情引き締め
優勝から一夜明け、リモート取材に応じた照ノ富士(日本相撲協会提供) Photo By 提供写真
 23日に千秋楽を迎えた大相撲夏場所で2場所連続4回目の優勝を果たした大関・照ノ富士(29=伊勢ケ浜部屋)が24日、オンラインで取材に応じ、改めて綱獲りがかかる次の名古屋場所(7月4日初日・ドルフィンズアリーナ)への意気込みなどを語った。
 大関としての優勝は今回が初めてで、前回の大関在位時に挑戦できなかった綱獲りの機会が初めて訪れる。

 「大関で優勝しないと次の番付は見えてこない。良かったと思います。そこ(横綱)を目指して頑張ってきて、あと一歩のところまで来ている。全力を出し切って頑張っていきたい」

 初日から無傷の10連勝で独走態勢に持ち込んだと思われた。11日目の妙義龍戦は小手投げで完勝と思いきや、物言いがつき、マゲをつかんでいたとして反則負け。14日目の遠藤戦は投げの打ち合いで際どい勝負。軍配差し違えで2敗目を喫した。どちらも土俵下で勝負を見届けて協議の末、裁定した審判長は師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱・旭富士)だった。

 「もちろん親方の立場もありますし、ちゃんと判断しないといけない。そういう相撲を取った自分がいちばんダメだなと思い、次の日の相撲に切り替えました」

 大関復帰を優勝で飾り、師匠から「いつも通り“おめでとう”と」言葉をかけられたという。

 また、優勝後の土俵下インタビューやリモート取材で“現役のうちに力を出し切りたい”と、ある種の覚悟を示している点についても質問が及んだ。

 「いつも言ってますけど、いつ何が起こるか分からない状態で土俵を務めています。いつ辞めてもという覚悟で、これが最後かもしれないという思いでやっています。心の準備をしておかないと。(横綱に)上がれても上がれなくても自分で納得できる。そういう終わり方にしたい」

 両膝のケガと内臓疾患で一時は序二段まで番付降下する“地獄”を見ただけに完全燃焼を改めて誓った。

 今年の名古屋場所は例年より約1週間早く始まる。昨年春場所(エディオンアリーナ大阪)以来1年4カ月ぶりの地方場所でもある。稽古再開の時期や強化ポイントについて問われ「先生方と相談してから考えてやっていきたい」と話すにとどめた。前夜は「ゆっくり休めました」と言うものの、リモート取材では終始、表情を引き締めたまま。自らを律し、優勝の余韻に浸るような気配は薄かった。

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