松山凱旋V!日本開催で、日本人の前で、日本人が勝った「タイガーみたいになれた」
2021年10月25日 05:30
ゴルフ
「ここで優勝するのは一つの目標でもあったので、うれしい気持ちと、マスターズで勝った後に、ここで優勝している2年前のタイガーみたいに僕もなれてうれしいです」
重圧を振り払った。“ホーム”の日本開催で、しかも上位にいる日本選手は自分一人。無意識のうちに体に力が入り、この日の朝になって突然、左肩甲骨の下あたりに張りを感じ、ケアを受けた。関係者は「連日、大勢のギャラリーに囲まれて、その緊張感と移動も含めた疲労があったようです」と説明した。
練習場では球が散り「勝っている人の練習の球ではない」と不安を隠せなかった。パッティングも今週はパターを替え、握り方も変えるなど試行錯誤。6番で12メートルをねじ込みイーグルを決めた一方で、8番では3パットして同組のトリンゲールに逆転を許すなど苦しい展開だった。
それでも崩れなかったのは大ギャラリーの声援があったからだ。感染症対策で1日の観客数の上限は5000人に定められていたが、最終日の人数は上限に近い4976人。最高5万8000円のチケットも完売し、4日間で1万8890人の観客が集まった。
「状態が本当に良くなかった。勝機があるとしたらギャラリーの方が僕を応援してくれているところ。それが一番の強みで、それをうまく力に変えることができた」。11番で10メートルの大きく曲がるスライスラインを決めてトップに並ぶと、13番では4メートルを沈め単独トップの座を奪い返した。
2年前にウッズに敗れた舞台でリベンジを果たし、米ツアー通算7勝目をマーク。崔京周の持つアジア人最多の8勝にあと1勝に迫った。「丸山(茂樹)さんからはそれを抜いてくれと言われているので、早く並ぶことができるように頑張りたい」。日本のエースの目は早くも次の目標に向けられていた。
《海外でも称賛》海外メディアも“マスターズチャンピオン”の母国優勝を称賛した。ロイター通信は「スリル満点のバックナインチャージ」と表現。AP通信は大会初開催の19年はタイガー・ウッズが優勝したと紹介し、同年にマスターズも制したウッズの足跡を松山がなぞったと報じた。AFP通信は東京五輪でプレーオフの末に銅メダルを逃した松山が「五輪で味わった失望を埋め合わせた」と伝えた。
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