立命大 「人生懸けて」関学大に雪辱だ! 僅差で関大に競り勝ち、念願の挑戦権獲得
2021年12月01日 05:30
アメフト
「あれは完全なミスキック。ラッキーでした」
立命大の古橋由一郎監督は正直に胸の内を明かした。このプレーを「執念の差」で表現するのは、ベストを尽くした関大に酷だ。冒頭に書いたように、戦力、気迫、そして試合に臨んだ条件は全くのイーブンで、スコアと同じく、まさに紙一重の差だった。関学大にリベンジを――。その思いの強さで、立命大はほんの少しだけ上回ったのではないか。
立命大が最後に聖地を踏んだのは2015年。関西2位にも再戦の機会が与えられるようになった16年以降、常にライバルの後塵(こうじん)を拝してきた。16、18年はリーグ戦、トーナメント決勝と連敗、17、19年はリーグ戦で勝ちながら、2度目の対戦で屈辱を味わった。一発勝負だった昨年は、ラスト3秒のサヨナラFGで涙…。母校再建のため、18年に監督へ復帰した指揮官も、大一番に臨む心構えを問われ、口調に熱が帯びる。
「次の試合は人生を懸けた戦い。甲子園ボウルというより、とにかく関学に勝ちたい」
宿敵に敗れた順位決定戦の後、岐阜遠征をはさみ、4週連続のゲームとなる。肉体的にはハードでも、試合勘を鈍らさず、関大との激闘を制した勢いもついた。一方の学生王者は、日程の余裕がある半面、直前まで相手が決まらない中での調整を強いられた。名勝負、再び――。ラスト1秒まで、見る方も息は抜けない。 (堀田 和昭)