立命大 「人生懸けて」関学大に雪辱だ! 僅差で関大に競り勝ち、念願の挑戦権獲得

2021年12月01日 05:30

アメフト

立命大 「人生懸けて」関学大に雪辱だ! 僅差で関大に競り勝ち、念願の挑戦権獲得
第76回甲子園ボウル Photo By スポニチ
 【甲子園ボウル西日本代表校決定トーナメント決勝   関学大―立命大 ( 2021年12月5日    ヨドコウ桜スタジアム )】 【Road to 甲子園ボウル 12月19日決戦】勝者と敗者を分けた1点差は、深い意味を持っていた。関学大への「挑戦権」を懸けた28日の準決勝。立命大、関大ともにTDは2本、獲得ヤードも278―289と大差はない。インターセプトも1つずつで、ミスが試合展開に与えた影響も、ほぼ互角だった。
 立命大が勝ち残った要因を試合に求めるなら、第3Q開始直後のプレーに尽きる。前半を終え、関大が14―11とリード。立命大K東輝衣(3年)がキックオフしたボールは距離が出ず、関大陣22ヤード付近で跳ねた。「サイドラインを割ったと思った」(東)。関大リターナーの出足も一瞬、鈍る。しかし楕円(だえん)球は真上に弾み、チャージした立命大が押さえ込んで絶好の位置からの攻撃権を勝ち取った。「ここは絶対に(TDを)取らな、と気合が入りました」。QB野沢研(4年)がギアを上げ、わずか1分30秒のドライブで決勝点となるTDをもぎ取った。

 「あれは完全なミスキック。ラッキーでした」

 立命大の古橋由一郎監督は正直に胸の内を明かした。このプレーを「執念の差」で表現するのは、ベストを尽くした関大に酷だ。冒頭に書いたように、戦力、気迫、そして試合に臨んだ条件は全くのイーブンで、スコアと同じく、まさに紙一重の差だった。関学大にリベンジを――。その思いの強さで、立命大はほんの少しだけ上回ったのではないか。

 立命大が最後に聖地を踏んだのは2015年。関西2位にも再戦の機会が与えられるようになった16年以降、常にライバルの後塵(こうじん)を拝してきた。16、18年はリーグ戦、トーナメント決勝と連敗、17、19年はリーグ戦で勝ちながら、2度目の対戦で屈辱を味わった。一発勝負だった昨年は、ラスト3秒のサヨナラFGで涙…。母校再建のため、18年に監督へ復帰した指揮官も、大一番に臨む心構えを問われ、口調に熱が帯びる。

 「次の試合は人生を懸けた戦い。甲子園ボウルというより、とにかく関学に勝ちたい」

 宿敵に敗れた順位決定戦の後、岐阜遠征をはさみ、4週連続のゲームとなる。肉体的にはハードでも、試合勘を鈍らさず、関大との激闘を制した勢いもついた。一方の学生王者は、日程の余裕がある半面、直前まで相手が決まらない中での調整を強いられた。名勝負、再び――。ラスト1秒まで、見る方も息は抜けない。 (堀田 和昭)

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