ロコ・ソラーレ 北京五輪切符!銅の平昌に続き2大会連続、日韓プレーオフ“メガネ先輩”に勝った
2021年12月18日 05:30
カーリング
3―3の第5エンド、藤沢のラストショットはハウス内の相手ストーンを一気に2個はじき出すダブルテークアウトで2得点。不利な先攻の第7、8エンドは連続スチールで大きくリードを広げた。重要な一戦で、五輪への過剰な意識を薄めてくれたのは、刻々と変化する氷の状態。後半にショット成功率を上げたサード吉田知那美は、「アイスがどんどん難しくなってくれたおかげで、アイスだけに集中できた」と振り返った。
平昌五輪の「そだねー」や「もぐもぐタイム」で一大ブームとなって以降、試練の連続だった。19年2月の日本選手権で中部電力に屈辱の3連敗。20年春以降は、新型コロナウイルスの影響で恒例だったカナダ遠征も実施できない時期が続いた。北海道銀行との今年9月の代表決定戦。連敗で崖っ縁に追い込まれたが、ミラクル3連勝を果たした。
究極の重圧を背負う五輪最終予選。メンバーで経験しているのは北海道銀行時代の13年に出場した吉田知だけだ。妹でリードの吉田夕梨花は、姉のチームメートでソチ予選を戦った小笠原歩から、大一番への心構えを聞いた。「目の前の試合、目の前の一投を決めることでしか、五輪はないよ」――。その言葉を、チーム全員が胸に刻んでいた。
16日のトルコ戦で勝てば北京切符だったが、ショットの精度を欠いて黒星。「自分自身にガッカリする気持ちもあった」と言う藤沢だが、立て直してプレーオフを制した。「五輪では、もっともっといいパフォーマンスを全員で発揮できるように頑張りたい」。試練を乗り越え、強さを増したロコ・ソラーレが来年2月、夢舞台に帰ってくる。4年前には届かなかった、世界の頂を目指して。
▽ロコ・ソラーレ チーム青森で06年トリノ、10年バンクーバーの両五輪に出場した本橋麻里を中心に10年8月に創設。競技が盛んな北海道の旧常呂町(現北見市)が拠点で「太陽の常呂っ子」を意味する造語「ロコ・ソラーレ」をチーム名にした。当初はLS北見の名称を使用していたが、18年に法人化したことでロコ・ソラーレとして試合にも出場するようになった。
▽北京五輪のカーリング 4人制の男女、混合ダブルスの各種目に10カ国が出場する。日本は混合ダブルスと男子は最終予選で敗退。ロコ・ソラーレが出場する女子は22年2月10~17日に総当たりの1次リーグを行い、18日に準決勝、19日に3位決定戦、20日に決勝を実施する。
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