南秀樹のスコアアップ術⑧ラインの読み方

2021年12月24日 12:00

ゴルフ

南秀樹のスコアアップ術⑧ラインの読み方
南秀樹のスコアアップ術⑧ ラインの読み方 Photo By スポニチ
 最終回はパッティングにおけるラインの読み方についてレッスンします。いざボールの後ろに立つと、自分のラインが上りか、下りなのか分からないことがあります。それを防ぐ意味でも、まずはグリーン上で最も低いところを探すことが大切だと南秀樹コーチは指摘します。グリーン全体の傾斜を把握することで、自分のラインをより明確に判断できるというわけです。その上でタッチを合せる練習法を実践してみましょう。
 ラインを読む手順としては、最初に上り傾斜か、下り傾斜かを判断します。グリーン上の一番低いところを見つけ、自分が高いサイドに立つと傾斜が分かります。同時に傾斜が右に傾いているのか、左に傾いているのかもチェックします。分からないときはラインの横から見ましょう。最終的に上りのスライス、フック、ストレート、下りのスライス、フック、ストレートのどれなのかを判断します。

 次に、ボールがどれぐらい曲がるかについてですが、アベレージゴルファーの場合、ボールからカップまでの傾斜を見ようとしがちです。基本的にボールは同じスピードでは転がり続けません。打ち出された直後はスピードがあるので傾斜の影響を受けにくく、ボールのスピードが落ちてから傾斜の影響を受けます。つまり、ボール付近の傾斜を無視して、カップ付近の傾斜をじっくりと観察するべきです。

 傾斜が分かったら、あとはタッチを合わせるだけです。どんな傾斜でも強めに打てば曲がる度合いは小さくなるし、ジャストタッチで打てば、曲がる度合いは大きくなります。どちらが正解かよく聞かれますが、どちらも正解です。要は、自分の性格に合った方を選択しましょう。

 面白いもので、強めに打つのが合う人に、カップ2個分曲がりを読むようにと言うと、カップインするイメージがわかなくなります。反対に、ジャストタッチで打つのが合う人に、カップの左縁を狙うように言っても、カップインのイメージはわきません。自分で両方試して、どちららが合っているのかを確認しておきましょう。

 また、曲がるラインを打つ練習ですが、必ず1メートルほどの距離から打つこと。大きく曲がる傾斜よりも、強く打てばカップの横をすり抜け、弱く打てばカップの前を横切るような傾斜を選びます。

 ボールをセットしたら、カップを時計に見立て、1から12までの数字が書かれた文字盤をイメージします。ボールに最も近いところが6で、最も遠いところが12になります。曲がるラインをイメージする場合、どの数字からボールをカップに入れるのかを考えます。例えば、スライスラインの場合、ラインを浅く読んで強めに打つなら6~7時が入り口になるし、ジャストタッチで入れるなら7~8時が入り口になります。

 おそらくどちらかを入れやすいと感じ、もう一方を入れにくいと感じるでしょう。それが自分の特徴だと考えて、実戦に生かすことが大切です。スライスラインだけでなく、上りと下りのラインも含めたフックラインも練習することです。自分がどのラインが得意で、どのラインが苦手なのか認識できるだけでなく、ラインに応じて、強めに打つのか、ジャストタッチで打つのかがいいのかも分かります。10球打って10球入れるぐらいのつもりで練習しましょう。

 (取材協力=兵庫・オリムピックゴルフ倶楽部) 


 ◆南 秀樹(みなみ・ひでき)1974年(昭49)2月21日生まれ、香川県出身の47歳。プロゴルファーだった父の影響で中学2年からゴルフを始め、香川西高卒業後に日本プロゴルフ協会のティーチングプロ資格を取得。鈴木愛、成田美寿々らを指導。現在は男子の塚田陽亮や今年復活優勝した岡山絵里、木村彩子らのコーチとして活躍。

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