附田雄剛氏 モーグル“史上最強の2人”堀島&川村、アベック金へミス見せない

2022年02月03日 05:30

フリースタイルスキー

附田雄剛氏 モーグル“史上最強の2人”堀島&川村、アベック金へミス見せない
男子モーグルの公式練習で調整する堀島 Photo By 共同
 【今日のツボ教えます フリースタイルモーグル・附田雄剛】史上最強の呼び声が高い、フリースタイルスキー・モーグルのチームジャパン。3日から男女で予選1回目が行われる。男子の堀島行真(24=トヨタ自動車)、女子の川村あんり(17=東京・日体大桜華高)は金メダル候補に挙がる。今季のW杯でも2度達成した“アベックV”の可能性を五輪4大会連続代表の附田雄剛氏(45)が探る。

 減点競技のモーグルは、ミスを少なくすることが勝敗の鍵を握る。下のゴールで見守るジャッジに「ミスをしていない」と思わせるのが条件。一方でゆっくり滑っては勝てない。特に第1エアと第2エアの間で、102~103%のスピードのターンが入りながら、ジャンプ台の前でスピードコントロールをして跳ぶ技術が必要だ。この「限界を超えて、戻して跳ぶ」をミスなくできる選手が勝てる。

 男子でこれを高い次元で行えるのが堀島と平昌五輪王者のキングズベリー(カナダ)。今季W杯で3勝している堀島は、ターン技術の向上が著しい。以前は6、7ターンに一度、足が外に出る癖があったが、その回数が減って安定感が増した。勝ちパターンは元々得意なエア、特に第1エアで圧倒的に大きくクリーンに跳び、会場の雰囲気を支配した時。エアは難度を抑えて完成度を求めるとみられるが、台の状況によっては最高難度の軸をずらして4回転するコーク1440を出す可能性も。両者の選択の駆け引きにも注目したい。

 川村は他選手よりもスピードが乗ったまま跳べる技術と度胸がある。これが攻めのターンにもつながっており、今季W杯3勝の原動力となっている。ライバルはターン技術の高い平昌女王のラフォン(フランス)と、エア技術で2人を上回るアンソニー(オーストラリア)。三つ巴の争いとみている。

 五輪コースは中国選手以外は初体験。だが造成技術者がたくさんいる国ではないので、おそらくレギュレーションのど真ん中かつ19年までW杯が開催されていた太舞と同様の形状だろう。人工雪はスピードコントロールが難しいが、降雪がない分、イコールコンディションでの争いが期待できそうだ。(五輪4大会連続代表、神立フュージョンバンプスクール校長)

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