菜那まさかの転倒、号泣…女子団体追い抜き銀メダル 美帆は日本女子最多6個目メダル
2022年02月16日 05:30
スピードスケート
決勝の相手は今季W杯3戦全勝のカナダ。日本は積極的なレース展開で最大1秒05のリードを奪った。だが、終盤は詰められ、佐藤は「ヨハンと糸川さん(ともにコーチ)の雰囲気から、焦りというか、相手が追い上げているのを察した」と言う。空気抵抗の大きい先頭は高木美1・75周→佐藤1周→高木菜1・5周→高木美1・75周の順で担当。減速する先頭交代を減らす世界のトレンドにあらがうように、18年平昌と同じ戦術を選んだ。今季W杯は交代1回などを試したが、3戦優勝なし。1月のミーティングでヨハン・デビット・コーチから提案され、4年前への回帰が決まっていた。
決勝2時間前の準決勝の相手は格下ROC。4番手の押切を投入して高木菜を休ませる選択肢もあったが、ベストメンバーで臨んだ。余力を残して6秒99差で快勝したが、平昌は準決勝で菊池彩花(18年4月に引退)を起用して佐藤を休ませており、この采配が明暗を分けた可能性もある。コロナ禍で20~21年は海外遠征できず、選手層の底上げ、新戦術の模索に時間を割けなかったことも響いた。
連覇を逃したが、高木美は今大会3個目の銀。通算メダル数を女子単独最多の6に伸ばした。快挙を素直に喜べない結果にも「転倒で評価は難しくなったけど、やってきたことに悔いはない」と強調した。17日には最後の種目となる1000メートル。前回3位の得意種目で、競泳の北島康介らに並ぶ通算7個目のメダルは射程圏だ。悲願の個人種目での金へ向け「長い五輪で最後に挑戦する種目になる。全部出したい」と力を込めた。銀3つでは終われない。次こそ、黄金の輝きを手にする。
≪銀銀銀 今大会3つ目≫高木美が18年平昌大会に続き、今大会3つ目のメダルを獲得。日本勢1大会3個のメダルは他に98年長野大会の船木和喜しかおらず、1人で2度は高木美が初めて。
また、通算でも自身の冬季五輪最多メダルを更新する6個目。夏冬合わせた日本勢で並んでいた柔道の谷亮子、シンクロナイズドスイミング(現アーティスティックスイミング)の立花美哉、武田美保の5個を抜いて女子最多となった。
なお、世界の女子では体操のラリサ・ラティニナ(旧ソ連)の18個が最も多く、冬季はノルディックスキー距離のマリット・ビョルゲン(ノルウェー)の15個が男女通じて最多となっている。日本の男子では体操の小野喬の13個で、五輪最多は競泳のマイケル・フェルプス(米国)の28個となっている。
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