オフの特訓が導いた 西郷の“1打捨てる”冷静な決断 バンカーからラフに出しアプローチ勝負

2022年03月07日 05:30

ゴルフ

オフの特訓が導いた 西郷の“1打捨てる”冷静な決断 バンカーからラフに出しアプローチ勝負
初優勝を飾り笑顔を見せる西郷(中央)(左から)黄、(1人おいて)西村、荒川(撮影・西尾 大助) Photo By スポニチ
 【女子ゴルフ ダイキン・オーキッド・レディース最終日 ( 2022年3月6日    沖縄県 琉球GC=6590ヤード、パー72 )】 悲願のツアー初優勝を飾った西郷真央(20=島津製作所)は最終ホールでトラブルに見舞われながら、冷静な判断でピンチを切り抜け、単独首位を守った。勝負を分けたプレーやホールを検証する今季からの新企画「ゴルフ追球」で深掘りする。
 最終18番パー5。西郷はトラブルに見舞われた。2オンを狙ったショットがグリーン左手前のバンカーに入った。ピン方向には壁のようなアゴがそそり立っている。第3日には渡辺が同じような状況で、パターで左打ちしバンカー内の打ちやすい位置に出してパーを拾った。しかし西郷の選んだ選択肢は違った。

 「(渡辺のプレーを)映像で見たけど、自分のプレースタイル的に(ラフに)出してアプローチで勝負した方がパーを取れると思った」。事前に落とし場所を見に行きライなどを確認した上で、グリーン左奥のラフに出して、15ヤードのアプローチを残した。そこから58度のウエッジで20センチにぴたりと寄せてパーでホールアウトした。

 勝利なしも賞金ランキング4位だった昨季はパーオン率3位など主な部門別成績でも上位に入った。しかしパーオンしないホールでパーか、それより良いスコアを獲得するリカバリー率は64.6496%。ランキング24位と見劣りした。

 そこでオフはアプローチを重点的に磨いた。グリーン周りから“寄せワン”でパーを拾う基礎練習を繰り返した。地道な取り組みが“1打を捨てる”決断を後押ししたのだ。

 「アプローチの練習をしていなければ(ピンを)無理に狙いにいったかもしれない。グリーン周りのアプローチをやってきたので、安心してバンカーから出すことに集中できた。いいジャッジができたと思う」。冷静なマネジメントでリードを守り切った西郷は控えめに自画自賛した。

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