シニア11年目の井戸木鴻樹、強さ支える探究心と“秘密兵器”
2022年04月22日 05:00
ゴルフ
ただ、本人に“長寿”の秘けつを尋ねると「気持ちですね」とさらりと言ってのける。
「レッスンとかYouTubeで生計を立てている人もようけおりますけど、僕はできる限りトーナメントでやりたい。その気持ちじゃないですかね」
もちろん年齢相応の“勤続疲労”はある。両肩、腰、手首に不安を抱え「そっち方面の作戦はいろいろ考えながらやっています」とケアは怠らない。ただ「リハリビ程度」と過度なトレーニングは避け「あとは道具に頼るしかない」と足りない部分は進化する最新のクラブやボールの恩恵にあずかる。800グラムの素振り用のクラブを考案したり、良いサプリメントがあると聞けばすぐに試す。旺盛な探究心が衰えないゴルフを支えている。
“元祖”日本一曲がらない男だ。レギュラー時代は7回もフェアウエーキープ率1位に輝いた。だが今は“イメチェン”を図っている。「シニアの試合も昔みたいにフェアウエーに打っていかないと勝負にならない時代ではないですから。多少ラフに行っても飛んだ方が良い」。手にするウッド系のクラブは飛距離が最優先。「1、3Wに限りそうしています。あとは寄せるクラブですから」。そんな進化する男の頼りになる武器が「6、7年前から使っている」ティーペグの「ナナメッティ」だ。
同ティーはセットアップした時の形が打球方向に傾くのが特徴。その効果で1Wがボールとティーに当たった時の負荷を軽減。低スピンの風に負けない球筋を生み出すという。12年の発売から10年で累計600万本を突破した人気商品だ。「僕はパワーがないから普通のティーだとインパクトの時に抵抗を感じる。でもこれだとスパンと振り抜ける感じがある。シャープに振れる分だけ、飛距離も出る感じがします」
井戸木の影響で、最近は小山内護や立山光広らツアー仲間にも愛用者が広がる。「小山内は“飛ぶ”と言ってますけどね。僕の影響かどうかは分からんのですけど、みんな使い始めているようです」
進化を止めない男の今季の目標は「まずは(シード権が得られる)賞金30位以内に入ること」。そこをクリアできれば次の段階に進む。「もちろん優勝できれば…。うまくいけば昨年以上の成績が残る可能性もありますしね」と“曲がらない男”は目標設定も堅実だ。
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