京産大 “天敵”慶大撃破4強 今冬初先発の三木復活トライ 初の日本一へ準決VS早大
2022年12月26日 06:00
ラグビー
「勝ちきれてよかった。でもミスタックルもある。まだまだできると感じている」
三木がいなければ、負けていたかもしれない。後半31分にはシンビンでFB辻野が一時退場。数的不利で猛攻にさらされ、最後は1点差に詰め寄られるヒヤヒヤの展開だった。だからこそ、後半18分に奪った“仰天トライ”の価値が際立つ。
敵陣深くで慶大FB山田のロングキックに猛チャージを仕掛けて豪快にブロック。そのままボールを抱え込み、右手を高々と掲げながらインゴールへ飛び込んだ。「相手がロングを蹴るのはわかっていた。プレッシャーをかけるのはチームでもやっていた」。はにかむ笑顔の裏に、この一戦に懸ける強い思いも凝縮されていた。
雪辱の舞台だった。2大会前の3回戦で、2つ上の兄・亮弥さん(当時4年)が在籍した慶大に完敗を喫していた。三木にとってはただの1敗ではなかった。兄の背中を追い、一度は憧れを抱いた慶大相手の敗戦は大きなダメージが残った。
高校3年時、進路先で慶大を諦め「浪人も考えた」という三木。失意に暮れる中、声をかけてくれたのが京産大だった。「京産大が(自分を)拾ってくれた。きょうは人生の中で一番勝ちたい試合だった」。過去4戦全敗だった“天敵”を破ったとはいえ、ここはまだ通過点だ。準決勝は早大と激突する。
「まだ関西リーグからの反省が改善されていない。1週間、勝つ準備をしたい」
三木は一つ、大きなけじめをつけた。もう過去は振り返らない。前へ、前へ突き進むだけだ。(八木 勇磨)
◇三木 皓正(みき・こうせい)2002年(平14)1月22日、京都府出身の20歳。小1の時に洛西RSで競技を始め、京都成章では2、3年時に花園出場。3年時は主将として4強進出を果たした。高校日本代表。京産大では1年から公式戦に出場。フランカー。1メートル75、95キロ。
▽京産大ラグビー部 1965年(昭40)の大学開学とともに創部。大西健元監督が73年に就任し、74年にAリーグ昇格。同氏が指揮を執った47シーズンで、関西リーグを4度制覇(90、94、97、98年度)。全国大学選手権には82年度に初出場し、今年度で36度目の出場。最高成績は4強(83、85、90、93、94、97、06、21年度)。主なOBは、世界殿堂入りを果たした大畑大介、元日本代表の吉田明、田中史朗ら。
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