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【二所ノ関親方　真眼】阿武咲　我慢して引かせる理想の攻め方

2023年01月20日 04:30

相撲

【二所ノ関親方　真眼】阿武咲　我慢して引かせる理想の攻め方
押し出しで玉鷲を破る阿武咲（右）（撮影・西海健太郎） Photo By スポニチ
 【大相撲初場所　12日目 （ 2023年1月19日    両国国技館 ）】 優勝争いの首位に並んでいた2人の相撲内容は好対照でした。阿武咲は玉鷲に押し返される場面があっても、我慢できたからこそ相手を引かせることができた。前に出る意識を持ち続け一気の攻め。突き押しの理想のような相撲でした。腹回りにも厚みがあり、腰の安定感が増し勢いは本物でしょう。
　一方、貴景勝は珍しく集中力を欠く場面が見られました。呼び上げられている時に、後ろのお客さんが立ち上がったことに気にするそぶりを見せ、仕切りの際には一瞬塩かごごとつかんでしまうなど、らしくない所作がありました。合口の良くない相手とはいえ、自分の相撲を出し切っていませんでした。

　優勝を占う大一番。過去の対戦成績からも大関が有利なのは否めません。突き押しを得意とする力士への対処には自信を持っているし、何度も優勝争いをしている経験も有利に働きます。ただし、連敗で集中力を欠いている現状だけに、阿武咲にも付け入る隙は十分あると見ています。（元横綱・稀勢の里）

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