【別府大分毎日マラソン】原監督「あっぱれ」青学大・横田 学生初の2時間7分台でMGC出場権ゲット

2023年02月06日 06:00

マラソン

【別府大分毎日マラソン】原監督「あっぱれ」青学大・横田 学生初の2時間7分台でMGC出場権ゲット
日本人2番手でゴールし、MGC出場権を獲得した青学大・横田 Photo By スポニチ
 【スポニチ後援・第71回別府大分毎日マラソン ( 2023年2月5日    大分市高崎山・うみたまご前スタート、ジェイリーススタジアムゴールの42・195キロ )】 2度目のマラソンに挑んだ青学大4年の横田俊吾(22)が学生新記録となる2時間7分47秒で日本人2番目の4位に入り、2024年パリ五輪代表を決めるマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)出場権を手にした。優勝は2時間6分43秒の大会新をマークしたイブラヒム・ハッサン(ジブチ)。日本最上位は市山翼(26=小森コーポレーション)の3位。横田、市山ら6選手が新たにMGC出場権を手にした。
 スピードよりも粘りが強みだ。右手を卓球のスマッシュのように振る独特のフォーム。付いた愛称が“横たっきゅう”の横田が快走を見せた。「30キロ過ぎても余裕があった。ラストで追いついて追い抜くことができた」。40キロ地点では全体の7位だったがじりじりと追い上げ、トラックでは日本人最上位の市山を猛追。わずか3秒遅れでゴールに飛び込んだ。

 2時間7分47秒のタイムは2003年に藤原正和(中央大)がつくった2時間8分12秒の学生記録を20年ぶりに塗り替える快挙となった。1年前、初マラソンの別大では手痛い洗礼も受けた。16キロ地点の給水で転倒も経験し2時間12分41秒で16位に終わった。

 「人生で一番つらい思いを味わった」というが、それでも走りながら感じたのはマラソンへの適性だった。「スピードより距離に自信がある自分が力を出せるのはマラソンだと感じた」。磨いたのはラスト勝負だった。30キロ完走後にあえて2・195キロの最後の競り合いを加えるなど体に叩き込んだ。テレビ中継の解説で横田を見守った青学大の原晋監督は「あっぱれだった。(2時間)10分前後で走ると思ったが7分台とは。苦労人が4年間の努力の成果を見せてくれた」と絶賛した。

 4月からJR東日本で実業団ランナーとしてスタートする横田。「箱根駅伝後、4年生がみんな遊んだりお酒を飲んだりしている間もずっと練習してきたので、ひとまずリフレッシュしてMGCに備えたい」。柏優吾(東洋大)に続く2人目の大学生ファイナリストとしてパリ五輪代表の座に挑む。(中島 泉)

 ◇横田 俊吾(よこた・しゅんご)2000年(平12)4月22日生まれ、新潟県出身の22歳。中1で陸上競技を始め、福島・学法石川高では3年連続で全国高校駅伝出場。19年に青学大に進学。独特のフォームは高1のときに「もっとスピードに対応できるように」と右手を振り上げるような動きに改造した。今年1月の箱根駅伝は3区8位。1万メートルの自己ベストは28分24秒。1メートル78、57キロ。

 ▽男子 (1)イブラヒム・ハッサン(ジブチ)2時間6分43秒=大会新(2)キプチュンバ(ケニア)2時間6分48秒(3)市山翼(小森コーポレーション)2時間7分44秒(4)横田俊吾(青学大)2時間7分47秒(5)聞谷賢人(トヨタ紡織)2時間7分53秒(6)木村慎(ホンダ)2時間7分55秒(7)小山司(SUBARU)2時間8分0秒(8)丸山竜也(トヨタ自動車)2時間8分26秒(9)安井雄一(トヨタ自動車)2時間8分48秒(10)作田直也(JR東日本)2時間9分6秒

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