勝みなみ ウッズ流アプローチで米“1勝”照準 グリーン周りの精度アップへ「理想に近づきつつある」

2023年02月16日 04:55

ゴルフ

勝みなみ ウッズ流アプローチで米“1勝”照準 グリーン周りの精度アップへ「理想に近づきつつある」
雪が積もったコースを背にポーズをとる勝みなみ(撮影・西海健太郎) Photo By スポニチ
 今季から米女子ツアーに主戦場を移す勝みなみ(24=明治安田生命)が15日までに取材に応じ、今オフはタイガー・ウッズ(47=米国)らを参考とした低く打ち出して止めるアプローチの習得を目指していることを明かした。グリーン周りの技術を米仕様に進化させ、まずは米1勝に照準を定めている。
 勝は、迷いなく色紙にペンを走らせた。米ツアーでの目標はまず「一勝」。そして、その鍵を握るのがグリーン周りだ。オフの打ち込みは100ヤード以内が中心になった。

 「1Wと比べたら(練習量は)9対1の割合でとにかく打っています。30~60ヤードが苦手。ロングホールで2オンを狙って3打目が30~40ヤード残ったり、特に30ヤードはよく使う距離。今、その打ち込みをやっています」

 昨年末の米ツアー最終予選会で5位。出場資格とともに飛距離は十分やれる手応えを得た。一方で国内よりも長い距離、速いグリーンで痛感したのはパー5でいかにバーディーを重ねるかだ。

 「パー5だと1打余分に刻んだり、好きな距離を残せるメリットがある。その好きな距離が決まってさえいれば、どこからでもバーディーが取れる。その距離が多いほど選択肢も増えるんです」
 ウエッジのフルショットや転がすのも得意。今、特訓しているのは低く打ち出して止めるアプローチだ。

 「(フェースを)開いて上げるのは簡単ですけど低く出して止めたい。それが自分の感覚ではできない。それができれば視野が広がるのになぁ。タイガーらがやっているのを見てスゴッて。マネしたいと思いました」

 今オフ、大きな筋肉に加え腹部や下半身を中心に筋肉の細部のトレーニングを始めたのも多様なスイングに対応するためだ。

 「人間は弱い部分を強い部分で補おうとする。私はスクワットでは右が弱いので左で踏ん張ってしまう。細かな筋肉が動けばバランスも良くなるし、スイングの選択肢も増える。やりたいスイングを100%再現するためにもいろんな筋肉を動かしたい」

 例えばバーベルでも片方に重りをつるしあえて偏らせた上で片足と両足で上げる。効果も徐々に感じ始めている。

 「以前は普段使わない筋肉がムズムズしたけどなくなってきました。バランスが良くなってるんです。飛距離も伸び、質もよくなる。ケガもしにくくなると思う。理想に近づきつつあります」

 ボールや手の構える位置も微調整しながら今後は国内3連戦を経てLPGAドライブオン選手権で米本土に渡る。ゴルフ以外の楽しみと言えば「野球とプロレス観戦…あれ、日本と一緒やん(笑い)」。技術は米仕様に、だが勝らしさは失わず新たな舞台に挑む。

 ◇勝 みなみ(かつ・みなみ)1998年(平10)7月1日生まれ、鹿児島市出身の24歳。高校1年で出場した14年KKT杯バンテリン・レディースでアマチュアながらJLPGA最年少優勝(15歳293日)。17年7月にプロテスト合格。昨年7月の楽天スーパー・レディースでは史上初の4日間ボギーなし優勝、同10月には日本女子オープン連覇で国内ツアー通算8勝目を飾った。1Wの平均飛距離は250ヤード。1メートル57。

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