平田憲聖 2週連続V射程圏の暫定5位浮上「雨の方がいいプレーできる」ベストスコア67

2023年06月03日 05:06

ゴルフ

平田憲聖 2週連続V射程圏の暫定5位浮上「雨の方がいいプレーできる」ベストスコア67
18番、セカンドショットを放つ平田(撮影・藤山 由理) Photo By スポニチ
 【男子ゴルフツアー  BMWツアー選手権森ビル杯第2日 ( 2023年6月2日    茨城県 宍戸ヒルズCC西C=7430ヤード、パー71 )】 前週ツアー初優勝を飾った平田憲聖(22=ELECOM)が39位から出て4バーディー、ボギーなしの67で回り、通算4アンダーで暫定5位に浮上した。自他ともに認める「雨男」は強風雨の悪条件の中、この日のベストスコアを記録。日本人男子初の初優勝から2週連続Vと大会最年少Vを視界に捉えた。降雨によるコンディション不良のためサスペンデッドとなり、21組60選手が競技を終えられなかった。米沢蓮(23=ティ・エム・プラテック)が通算7アンダーで暫定首位を維持した。
 激しい雨の中、しびれるような2メートルのパーパットを沈めた。最終18番のグリーン上、びしょ濡れの平田に笑みが浮かぶ。「これ以上ないプレーでした。僕自身、雨の方がいいプレーができるんです」。フェアウエーに水が浮き始めた後半、12番で10メートルのパーパットを沈めると勢いに乗り、13番で4つ目のバーディー。暫定首位とは3打差、一気にV圏内に入った。

 「僕、雨男です」。ラウンド後、笑顔で告白した。「家を出た途端に雨が降ったり、関東の移動はいつも滝のような雨なんです」。この日、グローブは2、3枚替えた。グリップが滑らないよう神経も使った。だが平田は「ミスしたら…とかマイナス面を考えずに済むので集中できる」と言う。4月の関西オープンでも雨の3日目は63をマークした。

 前週、ツアー初Vを飾った。祝福メールは数百件を数え、電話の向こうで泣き出す同級生もいた。だが高揚感も開幕前日まで。高難度のメジャー設定に「伸ばし合いより我慢の展開が好き」と集中力が増した。初優勝から2週連続Vとなれば日本人男子初。藤本佳則の大会最年少V(22歳222日)も32日更新する。雨空の下、平田の視界は良好だ。

 予選2日間、憧れの石川遼と回り、夢の時間を過ごした。思えば09年3月、当時8歳の平田は石川のイベントに参加し、一緒にプレーした思い出を持つ。ラウンド中、その昔話にも花を咲かせ「覚えてくれていて本当にうれしかったです」と感激が止まらなかった。あれから14年。目の前で成長した姿を見せた平田は最後に「そういえば、あの日も雨でしたね」と笑った。

 ≪初勝利から2週連続Vは男子過去1人≫詳細なデータが残る1985年以降、男子で初勝利から2週連続で優勝を果たしたのは2006年のJ・M・シン(インド)のみ。女子は3人おり、1990年に西田智恵子、2005年に表純子、昨年8月に岩井千怜が達成した。

 ≪遼は75で予選落ち確定的≫石川は出だしの1番で2打目が木の枝に当たってOBとなるなどダブルボギースタート。その後も出入りの激しいゴルフで75と伸ばせず、予選落ちが確定的となった。「ショットもパットもそんなに悪くなくて、要所要所でひどいボールがあるなという感じです」と振り返った。来週のASO飯塚チャレンジド(福岡)に出場後、全米オープンに向けて渡米する予定。

おすすめテーマ

2023年06月03日のニュース

特集

スポーツのランキング

【楽天】オススメアイテム