筋トレ中におすすめの飲み物3選、水やプロテイン以外だと何がいい?[トレーナー監修]

2023年07月22日 12:00

筋トレ中におすすめの飲み物3選、水やプロテイン以外だと何がいい?[トレーナー監修]
ランニングや筋トレを始めたばかりの初心者によくある疑問として、「運動中の水分補給は何を飲めばいいのか」というものがあります。水、お茶、栄養補給ができるスポーツドリンク、はたまた効果的な栄養素をブレンドしたオリジナルプロテ […]

ランニングや筋トレを始めたばかりの初心者によくある疑問として、「運動中の水分補給は何を飲めばいいのか」というものがあります。水、お茶、栄養補給ができるスポーツドリンク、はたまた効果的な栄養素をブレンドしたオリジナルプロテインなんて人もいるかもしれません。はたして、トレーニング中、またはトレーニング前後に飲むとよいおすすめドリンクとは?

トレーニング中におすすめのドリンク

スポーツドリンク

もっとも手軽で効果的に水分摂取するなら「スポーツドリンク」がおすすめです。

運動していると汗が体外に排出されます。汗が口に入るとしょっぱいように、汗には水分だけでなく塩分やミネラル分が含まれています。大量の発汗によってミネラル分が損失し、体内のミネラルバランスが崩れてしまうと、足がつるなどの症状が現れる場合も。スポーツドリンクはそれらの成分が配合されており、運動中の水分補給として最適なのです。

また、スポーツドリンクは体液に近い濃度に調整されているため、体内へのすばやい水分補給が可能となっています。

トレーニング中に甘いドリンクを摂ると、逆にのどが渇いてしまう、口の中が甘くなって苦手という人は、やはり「水」を摂取するようにしましょう。「水なんて普通の飲み物でいいの?」と思う人もいるかもしれませんが、カラダ作りに熱心な人ほど、トレーニング中にしっかり水を摂取しています。

ボディビルダーの人でも、トレーニングジムに2Lのペットボトルに入れた水を持っていき、トレーニング中に少しずつ飲んでいるという人も多いのです。それは筋肉づくりのために管理された食事を効率よく吸収するために水を摂取し、消化を助けているから。消化を活性化させてうまく体内に栄養素を取り込むために、大量の水分が必要なのです。

なお、水はミネラルウォーターでも水道水でも問題ありません。水にも好みがあるので、自分に合った水を探すのも楽しみのひとつになるでしょう。

最近では、水素水サーバーが設置されているスポーツジムも増えてきました。水素水には筋肉疲労の緩和や代謝促進が期待されており、水素水を飲むことによって乳酸値や筋疲労物質の発生が抑えられたという研究結果の報告も出ています。

BCAA

スポーツジムなどでは、トレーニング中にシェイカーで作られたカラフルなドリンクを飲んでいる人も見かけます。その多くは、おそらく「BCAA」を溶かして作られたドリンクであると予想できます。BCAAは摂取するとすぐにエネルギーとして使われるため、筋肉の分解を防ぐことができ、筋肉づくりの効果を高めるのです。

また、BCAAは集中力の低下も防ぐことができます。トレーニング中にBCAAを摂取することで血中のBCAA濃度を保ち、集中力低下の原因であるセロトニンの上昇を抑えて、集中力を高く保つことができるようになるのです。

集中力の低下は、不意な事故やケガに繋がるもの。質の高いトレーニングを行うためには、フォームや動作といった筋肉への影響だけでなく、集中力を維持するBCAAをトレーニング中に摂取するとよいでしょう。

トレーニング前におすすめのドリンク

コーヒー

コーヒーは、脂肪燃焼に効果のあるカフェインが含まれており、ダイエット中のドリンクとしておすすめです。また、コーヒーにはクロロゲン酸という、脂肪の蓄積を抑える、糖分の吸収を防ぐ効果のあるポリフェノールも含まれています。集中力を向上させる効果もあり、トレーニングの質を高めるのにも役立つでしょう。

カフェインの脂肪燃焼効果は、運動と組み合わせることでさらに高まります。コーヒーは運動開始1時間前に摂取すると効果的。もちろん、ミルクや砂糖が入っているものはNGですので、ブラックコーヒーにしましょう。

トレーニング後におすすめのドリンク

プロテイン

筋肉をつけるには、筋肉の材料となるたんぱく質を多く補給しなくてはいけません。もっとも効果的で、効率よくたんぱく質を摂取することができるのがプロテインです。最近では紙パックやボトルタイプのプロテインも販売されており、手軽にプロテインを摂取できるようになってきました。

ただしそうした商品は、プロテインという名前でもたんぱく質含有量が少ないことがあります。筋肉を増やしたいという人は、ドリンクのたんぱく質含有量が多い商品を選ぶとよいでしょう。個人的には1回(1本)あたり、20~30g程度のたんぱく質が摂れる商品がおすすめです。

【プロテインを飲むときの注意事項】
・肝臓や腎臓に負担がかかってしまうため、一度にプロテインを大量に飲むのはNG
・1回あたりの食事やプロテインでのタンパク質摂取は20~30gが目安
・トレーニング目的や方法によって変わるので自分に合った量を知ること

【1日に必要なタンパク質量の個別目安】
[なにも運動していない人]
体重1kgあたり0.8~0.9g(体重60㎏の人なら48~54g)
[フィットネスなど軽い運動をしている人]
体重1kgあたり1.2~1.5g(体重60㎏の人なら72~90g)
[筋肉をつけたい人/体重を増やしたい人]
体重1kgあたり2gが必要摂取量(体重60㎏の人なら120g)

関連記事:“筋肉俳優”が11種飲み比べ&おすすめプロテインをセレクト。筋トレの強い味方「プロテイン」の効果や正しい飲み方を栄養士と解説

飲み物を変えても、トレーニングの効果が劇的に変わるということはありません。しかし、少しでも効果的に、あるいは快適に行うためにはこだわってみるのもよいでしょう。自分の目的・好みに合った、最適なドリンクを選んでトレーニングに臨んでください。


筆者プロフィール

和田拓巳(わだ・たくみ)

プロスポーツトレーナー歴16年。プロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当。治療院での治療サポートの経験もあり、ケガの知識も豊富でリハビリ指導も行っている。医療系・スポーツ系専門学校での講師のほか、健康・スポーツ・トレーニングに関する講演会・講習会の講師を務めること多数。テレビや雑誌においても出演・トレーニング監修を行う。現在、さまざまなメディアで多くの執筆・監修を行い、健康・フィットネスに関する情報を発信している。日本トレーニング指導者協会(JATI-ATI)の認定トレーニング指導者
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<Text:和田拓巳/Photo:Getty Images>

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