白金台女子ゴルフ部の加藤みなみさん ミニツアー立ち上げ奔走「金銭的理由でプロを諦める人を応援」

2023年12月11日 19:36

ゴルフ

白金台女子ゴルフ部の加藤みなみさん ミニツアー立ち上げ奔走「金銭的理由でプロを諦める人を応援」
ミニツアーの立ち上げ奔走している日大ゴルフ部OGの加藤みなみさん Photo By スポニチ
 白金台女子ゴルフ部のマネジャーで、日大ゴルフ部OGの加藤みなみさん(26)がミニツアーを立ち上げようと奔走している。
 ミニツアーはプロのレギュラーや下部ツアーに出場するチャンスが少ない選手やプロを目指す次世代の選手のために、私的な形で開催される複数トーナメントの呼称。20年以上も続くISPS HANDAツアー(旧ATPツアー)や、06年アサヒ緑健よみうり優勝の市原建彦が携わるFJツアーなど、毎年20試合以上実施されている大がかりなものから、数試合のものまでその規模もさまざまだ。

 近年はマイナビがサポートしているマイナビネクストヒロインツアーが、女子選手の登竜門として注目を集めている。

 そこに、新風を吹き込むことになった加藤さんは「女子ツアーは凄い人気ですが、アマチュア時代に日本タイトルを手にしているような選手でも簡単にはプロテストに合格できません。でも、ゴルフを続けていくにはお金がかかります。だから、金銭的な理由で諦める人も少なくありません。そういう人にプレーできる機会を与えられたらと思ったのが、これを始めようと考えた理由です」とミニツアーを企画した意図を説明する。

 加藤さん自身、今年プロテストに初挑戦したことも背中を押されるきっかけになった。

 「プロテストまで間隔が空いて、その間になかなか試合がないとモチベーションを保ちづらいところがあります。でも、こういう試合があると頑張ろうと思えます」

 加藤さんは既にツアーをサポートしてくれる企業を集めるために動き出しており、年間7試合の実施を初年度の目標にしている。大会の費用は選手とゲストが一緒にプレーする“プロアマ戦”などを行うことで、スポンサー企業に拠出してもらう考えだ。

 「男女のトーナメントの差はありますが、レギュラーツアーなら、1試合で3~7億円の費用がかかると言われています。でも、ミニツアーならそんなにかかりません。サステナブル(持続可能)なツアーを目指して、継続して開催していくことが大事だなと思っています」

 1試合の賞金額は総額300万円、優勝賞金は100万円を基本に、大会の規模に応じて段階的に上げていく考え。もちろんその額はレギュラーツアーとは比べるべくもないが、プロテスト合格前の若手にとっては、十分に魅力的な金額のはず。試合経験を積める上に、プロテスト合格に向けた資金集めができるのだから、願ってもないことだろう。

 「微力ですけどゴルフ界の底上げに少しでも貢献できれば良いなと思っています」。加藤さんのような若い女性が切り開いていくゴルフ界の未来は明るそうだ。

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