元貴乃花「弔ってよいのかどうか」名勝負を演じた錣山親方を追悼「大変お世話になりました」

2023年12月19日 05:30

相撲

元貴乃花「弔ってよいのかどうか」名勝負を演じた錣山親方を追悼「大変お世話になりました」
91年春場所で初対決。貴花田(奥)が押し倒しで寺尾を下す Photo By スポニチ
 日本相撲協会は18日、元関脇・寺尾の錣山親方(本名=福薗好文=ふくぞの・よしふみ)が17日午後8時27分に、うっ血性心不全のため60歳で都内の病院で死去したと発表した。通夜は22日午後6時から、葬儀・告別式は23日午前10時から、東京都江東区の錣山部屋で営まれる。この日、遺体が安置されている部屋には多くの弔問客が訪れ、部屋頭の小結・阿炎(29)らが故人をしのんだ。
 現役時代に故人と名勝負を演じ、親方になってからは志を一つにして交流を深めた元横綱・貴乃花の花田光司氏は「同じ時代をともに生きた方なので」と悲しみをかみしめた。

 お互いにデビュー時から兄弟力士の一人としてファンの注目を集め、91年春場所で初対決した。当時、幕内4場所目で初日から10連勝していた東13枚目の18歳、貴花田(後の貴乃花)は激しい突っ張り合いの末、押し倒しで制した。9歳上の寺尾が花道でさがりを叩きつけて悔しがった一番は今も語り草になっている。

 現役引退後の12年に、貴乃花親方が相撲協会の理事選で再選された際には、当時時津風一門に所属していた元寺尾の錣山親方から支持を受けた。後に錣山親方は時津風一門を離れ、自らのグループに近い無所属の立場で行動。

 そうした深い縁もあり、花田氏は「(協会を離れた自分が)寺尾関を弔って良いのかどうかを自分に問うています。大変お世話になりました」と感謝の言葉を述べていた。

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