重永亜斗夢 ツアータイ記録9ホールで28 復活V見えた暫定4位浮上 スタート遅れ見越し睡眠時間確保

2024年03月30日 04:30

ゴルフ

重永亜斗夢 ツアータイ記録9ホールで28 復活V見えた暫定4位浮上 スタート遅れ見越し睡眠時間確保
62をマークした重永亜斗夢 Photo By スポニチ
 77位から出た重永亜斗夢(35=ホームテック)が9バーディー、ボギーなしの62をマークし、通算9アンダーで暫定4位に浮上した。9ホールで28ストロークはツアータイ記録で、大会記録を1打更新。18年にツアー初優勝を挙げた思い出の大会で復活Vを視界に捉えた。大会は降雨の影響でスタートが大幅に遅れ、日没サスペンデッドで32組91選手が競技を終えられなかった。(ボギーなし(62)/) 長い一日を終えて、重永は「長かった~。最後の方はへばってました」と声を絞り出した。降雨によるコースコンディション不良のため、約6時間遅れでのスタート。ホールアウトする頃にはすっかり日は落ちていた。
 1番から怒濤(どとう)の4連続バーディーで幸先よくスタートすると、そこから勢いは止まらない。2、3メートルのバーディーパットが面白いように入り、終わってみれば9バーディーでツアー自己ベストを更新する快進撃。「パッティングが良かった。珍しくというか久しぶりに」と笑顔がはじけた。

 持病の潰瘍性大腸炎が悪化し、22年シーズンは約1年間休養。現在も症状とうまく付き合いながらプレーを続ける。前夜にはおなかを下すハプニングが起こった。今回は持病とは無関係というが、約1時間トイレで格闘。十分な睡眠時間を確保できないまま、朝を迎えた。

 スタートが遅れると最初にアナウンスを受けたのは5時45分。そこで重永は賭けに出た。スタート時間が遅れると予想し、ホテルで睡眠時間を確保してから9時半にコース入り。読み通りスタート時間は10度も変更され、ティーオフできたのは午後1時45分だった。「僕は体力がないので、朝からスタートするだろうと思って来てたらこんなスコアは出てない」。早朝に下した決断がビッグスコアにつながった。

 今季はQTランク8位の資格で出場。「シード復帰は最低限でもやりたい」と今季に懸ける思いは強い。18年にツアー初優勝、23年にツアー復帰を果たした思い出の地で“アトム完全復活”を目指す。

 ◆重永 亜斗夢(しげなが・あとむ)1988年(昭63)9月14日生まれ、熊本県出身の35歳。沖学園高を経て日大を1年で中退してプロ転向。18年東建ホームメイト・カップでツアー初優勝。名前の由来は漫画「鉄腕アトム」から。昨季は賞金ランク85位で今季はQTランク8位の資格で出場。1メートル72、60キロ。


 《清水2位浮上》48位から出た清水はボギーなしの63で暫定2位に浮上し「パターが中盤くらいからいいのが入り出した」とうなずいた。同組で回った細野とB・ジョーンズも65と好スコアをマーク。「凄いなと思いながら回っていた。だいぶ影響を受けた」と目を細めた。好位置で迎える決勝ラウンド。25歳は「あと2日ベストを尽くせるように頑張ります」と意気込んだ。

 《初日首位の麟太朗スタートできず》初日、単独首位発進したアマの中野は第2ラウンドをスタートできなかった。11時に会場入りし、大学の課題をこなしたり、コース近郊の練習場で球を打つなどして過ごしたという。「プロの試合で(一日に)2ラウンドは不安でいっぱいだけど、いったん帰って忘れよう」とコースを後にした。石川遼もスタートできず、「体力との闘いになるし、精神力も必要になるので長い一日を楽しみたい」と暫定73位からの巻き返しを図る。

 ▼暫定6位・勝俣陵 冬の合宿で大幅に球筋をドローからフェードに変えた成果がこの2日間で出ている。取り組んでいたことを淡々とやっていきたい。(ボギーなしの4バーディーで67)

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