大の里 大関昇進へ“師・稀勢流”シンプル口上? 21文字の親方同様短い言葉で覚悟示す
2024年09月25日 05:00
相撲
口上について大の里は23日の一夜明け会見で「何も考えていないですね。考えられる余裕がなかったので。まだ頭は真っ白。これから考えます」と話した。場所中も一日一番に集中していたので、過去の大関の伝達式の動画は見ることはなかったという。師匠の二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)は「口上は(大の里に)任せている。変な文言だったら替えさせるけど」と冗談交じりに話すが、関係者によるとシンプルなものに大の里の思いが入っているという。
11年九州場所で大関昇進を決めた師匠の伝達式での口上は「大関の名を汚さぬよう、精進します」。四字熟語などで工夫し始めた平成以降では最も短い21文字のシンプルなものだった。弟子の大の里もそれを継承し、短い言葉のなかに大関としての覚悟を示すものとみられる。
スピード昇進とは対照的に伝達のスケジュールはスローなものとなる。伝達式の行われる部屋の所在地は理事会が行われている両国国技館から相撲部屋で最も遠い茨城県阿見町。使者を乗せた車の移動は1時間弱と推定される。極度の緊張感で使者を待つ時間はこれまでの先輩大関と比べても長くなるが、シンプルなものなら文言を忘れる心配もなさそうだ。
▽稀勢の里の大関昇進VTR 2011年九州場所、稀勢の里は10勝に終わり直近3場所で32勝だったが、安定した実力などが評価され、場所後に大関に昇進した。福岡市東区の鳴戸部屋宿舎で行われた伝達式では、場所前に急逝した師匠の鳴戸親方(元横綱・隆の里)の遺影が見守る前で「ありがとうございます。謹んでお受け致します。大関の名を汚さぬよう、精進します。本日はありがとうございました」と口上を述べた。
≪ふじりんご化粧まわし贈呈へ≫大の里のしこ名の由来になった、元大関・大ノ里の故郷の青森県藤崎町も「大関・おおのさと」復活に沸いている。平田博幸町長を中心に化粧まわしを作る計画が進んでおり、九州場所前か場所後に同町で贈呈式を行う予定だ。デザインは、名産の「ふじりんご」をあしらったものになるという。また、毎年8月に行われる「大ノ里杯少年相撲大会」に招待する計画も。同町役場の担当者は「来年の夏には横綱になっているかもしれない」と希望を膨らませた。出身の石川県津幡町、中高6年間を過ごした新潟県糸魚川市に続く“第3の故郷”として盛り上がっている。
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