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世界で戦う19歳の娘にDeNA・石井琢朗コーチが贈った厳しい言葉「引かずに戦え!」

2024年10月08日 18:30

テニス

世界で戦う19歳の娘にDeNA・石井琢朗コーチが贈った厳しい言葉「引かずに戦え!」
女子テニスのホープ、石井さやか(ユニバレオ) Photo By スポニチ
 【君島圭介のスポーツと人間】19歳の女の子が毎回のように「お父さんに何て言われた?」と聞かれれば普通は“しつこいな~”と嫌な顔もしたくなるだろう。 【石井琢朗氏と娘さやか親子で質問に「○×」
 ところが、それも自分のテニスの一部であるかのように真剣に答える。

 「三菱電機ビルソリューションズ 第99回全日本テニス選手権(天皇杯)」に女子テニス界のホープ、石井さやか(19=ユニバレオ)が出場。初陣である8日の3回戦(有明コロシアム)で、阿部宏美(EMシステムズ)に6―3、7―6(7―4)で快勝した。

 父は通算2432安打の名球会プレーヤー、石井琢朗氏(54=現DeNAコーチ)。指導者としても評価も高い。広島・菊池涼介、ヤクルト・村上宗隆、巨人・岡本和真、DeNA・牧秀悟など石井コーチの薫陶を受けて成長した選手は多い。

 オフでも部屋に閉じこもって選手のデータをまとめ、棚には名前を貼った個別のファイルをびっしり並べている。石井はそんな父の背中を見て育った。

 米国に活動拠点を移し、本格的にWTAツアーに挑戦する今も父の言葉は大切にしている。

 今年8月の米国オハイオ州クリーブランドで行われたツアーでは第3シードのカテリーナ・シニアコバ(チェコ)に7-6(5)、3-6、6-7(5)で惜敗した。

 何度もつかんだマッチポイントを決めきれず、大逆転負け。

 試合後、父・琢朗から電話で「大事な場面で引かずに戦え」と厳しい言葉をもらった。

 負けず嫌いは父親譲り。

 この日は相手の強打にも臆さず、むしろ前に踏み込んでさらに強烈なボールを打ち返す場面が何度もあった。

 相手が少しでも引けば前に出てプレッシャーをかけた。

 第2セットは6―5から最後3ポイント連続で奪われ、ブレークされた。迎えたタイブレークも0―4までいった。シニアコバ戦の苦い記憶もよみがえる。

 ところが、ここから「とりあえず次の1本」と集中。ターゲットを大きくしてリスクは減らしながらもアグレッシブに攻め、なんと7ポイント連取で勝利した。

 「最後まで自分のプレーができたことがうれしい」

 1メートル73と日本人としては恵まれた長身。それに世界で称えるパワーを備えるため、試合期間中も厳しいトレーニングを続ける。

 「体、大きくなったね」と指摘され、19歳はうれしそうに笑顔を輝かせた。

 石井が勝ち上がれば決勝は10月11日(有明コロシアム)。父のDeNAが出場するセ・リーグのCSファーストステージ・阪神戦(甲子園)の前日である。

 

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