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“名手”市原弘大の即効レッスン ⑭ドライバー飛ばしのテクニック

2024年10月18日 12:00

ゴルフ

“名手”市原弘大の即効レッスン ⑭ドライバー飛ばしのテクニック
胸が目標の反対を向くまでしっかりと上体を捻転する Photo By スポニチ
 大リーグ・ドジャースの大谷翔平投手の活躍もあり、一般的にも浸透してきた〝バレルゾーン〟。打球速度と打球角度の組み合わせによって、ボールを遠くまで飛ばせるという指標です。それはドライバーショットにも応用できます。今回はスピン量を抑えてキャリーを伸ばす、理想的な打球角度を身につける方法を市原弘大プロが説明します。飛ばしのテクニックとしてぜひマスターしましょう。
 ティーアップしたボールを1Wで打つ場合、目いっぱいの力でダウンブロー気味にクラブを振り下ろすと、ボールのスピン量が増えます。その結果、ボールはふけ上がってしまい、キャリーを稼ぐことができません。ただ、スピン量が少な過ぎてもボールは高く上がらず、やはりキャリーは伸びません。

 適切なスピン量でボールを打つためには、フェース面の角度をできるだけ変えずに打ちましょう。例えるなら、テニスのバックハンドです。この場合、ラケットの面を上に向けてしまうと、ボールは高く上がってしまいます。フェース面を立てることによって、ボールに与えるバックスピンの量を抑えます。

 ドライバーショットも同じです。フェース面を上に向けた状態でインパクトを迎えると、高く上がってキャリーを稼ぐことはできません。できるだけ、フェース面を上に向けないように心がけましょう。

 また、インパクトでフェースが開いても、ボールは目標の右サイドへ打ち出されるので、飛距離ロスにつながります。フェース面が目標の右を向かないようにすることも大切です。

 それでは、どうすればフェース面を目標に向けた状態でインパクトを迎えられるのでしょうか。

 実は、バックスイングがポイントになります。アベレージゴルファーの場合、フェース面を目標に向けようとすると、手だけでクラブを操作しがちです。この時、バックスイングで上体はほぼ捻転できていないと考えましょう。体を回しているつもりでも、十分な捻転になっていません。その状態からダウンスイングを行うと、体の開きが早くなり、フェースが開いたままインパクトを迎えます。

 まずは、胸が目標の反対を向くまでしっかりと上体を捻転させます。この時、体重は右足に多く乗ります。そこからダウンスイングを始めますが、上体を十分に捻転させたことで、クラブを振り下ろせるスペースが生まれます。ダウンスイングが窮屈にならずに、インサイドからクラブを振り下ろせるわけです。しかも、パワーを十分にためることができるので、力強いボールを打てるようになります。

 上体の捻転が浅いと、クラブを下ろすスペースがなくなり、アウトサイドからクラブを下ろすしかなくなってしまいます。しかも、体の開きが早くなってスイング軌道がアウトサイドインになり、ボールにスライス回転がかかります。

 ダウンスイングからインパクトにかけて、体が極端に開かなければ、本来のロフトよりも少し立った状態でボールを捉えられます。アッパーブロー気味にインパクトを迎えられるので、キャリーも稼げます。一般的にドライバーショットの適切な打ち出し角度は13~18度とされます。

 さらに、インパクト後はすぐに両手を高い位置に上げようとせず、クラブヘッドを目標に向かって出すようなイメージで振り抜きましょう。この打ち方をマスターできれば、まさに理想的な打球角度でボールが打ち出される確率が高まるのです。

(取材協力=カレドニアン・ゴルフクラブ)

 ◇市原 弘大(いちはら・こうだい)1982年(昭57)5月29日生まれ、東京都出身の42歳。3歳からゴルフを始め、埼玉平成高時代には日本ジュニア優勝。01年にプロ転向し18年ツアー選手権森ビル杯でツアー初優勝。同年ダンロップ・フェニックスで2勝目を挙げている。1メートル71、78キロ。

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