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河村勇輝 グリズリーズとツーウエー契約昇格 目指す渡辺の道 日本人4人目夢のNBAへ前進 

2024年10月21日 04:39

バスケット

河村勇輝 グリズリーズとツーウエー契約昇格 目指す渡辺の道 日本人4人目夢のNBAへ前進 
グリズリーズの同僚で身長2メートル24のイーディー(左)と記念撮影する河村(NBAE・ゲッティ=共同)
 NBAのグリズリーズは19日(日本時間20日)、開幕前キャンプに参加していたガードの河村勇輝(23)とツーウエー契約を結んだと発表した。下部Gリーグのチームに所属しながらNBAの試合に一定数出られる契約で、Bリーグ出身の日本選手で初となるNBAデビューが可能となった。米メディアによると、身長1メートル73は現役のNBA選手の中では最も低い。グリズリーズは23日(日本時間24日)のジャズ戦で開幕を迎える。
 Bリーグ出身の日本人初となるNBAへの視界が開けた。無保証のエキシビット10契約でキャンプに参加した河村がチームに3枠しかないツーウエー契約に昇格。現役NBA選手最小1メートル73の身長をカバーするスピードや俊敏性、的確な状況判断などが評価された。オープン戦は全5試合に出場し、1試合平均約15分で3・4得点、4・2アシスト。「五輪とか、W杯の経験が凄く生きている」と手応えを得ていた。

 目指すはNBAで昨季までの6季プレーした渡辺の道だ。渡辺は18年にグリズリーズでデビューした当時はツーウエー契約。FAとなった20年にはラプターズとのエキシビット10から開幕前にツーウエーに昇格し、シーズン終盤に本契約を勝ち取っている。

 合流から1カ月足らずでフィットしつつあるのは、努力のたまものに他ならない。英語習得のためキャンプ中も机に向かった。Bリーグとメーカーの違うNBAのボールに慣れるため「普段の生活の中でもボールを触りながら感覚を研ぎ澄ましたい」と部屋にボールを置いて一緒に生活。寝具は日本から持ち込み、睡眠の質を高めることにも注力した。

 過去3人の日本人NBA選手はいずれも大学時代に米国でもまれたが、河村は留学経験なし。23年夏のW杯後に複数のNBAチームからオファーが届き、最高峰のコートが現実的な目標になった。当時は1年後に控えたパリ五輪を優先してBリーグにとどまり、今回は満を持しての渡米。9月下旬に日本をたつ際は「この挑戦は修業。今年1年はGリーグで経験を積みながらいろんなことに慣れたい」と語っていたが、想定を上回るペースで夢への扉に手をかけた。

 ▽ツーウエー(TWO―WAY)契約 NBAで17年に発効した新たな労使協定により、17~18年シーズンから導入された。若手育成を主眼とし、下部Gリーグのチームに所属しながら、NBAのレギュラーシーズンに最大50試合まで出場登録が可能になる。各チームは3人まで契約を結ぶことができ、4年以上のNBA経験がある選手は対象外。

 ≪日本代表同僚も祝福 富樫「おめでとう」渡辺「イエッサー」≫河村の昇格にSNSで祝福の声が相次いだ。Bリーグの千葉J勢からは、同じ小兵として河村が刺激を受けてきた富樫が「おめでとう 彼が目指してるのはもっと上だろうけど」と記した。かつてグリズリーズでNBAデビューを果たした渡辺も称賛などの意味を込めて使われる「イエッサー」と投稿した。グリズリーズのエースで河村にアドバイスを送ってきた司令塔モラントは河村の写真をアップした。

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