イ・ミニョン 2年2カ月ぶりの7勝目 「大嫌い」筋トレ効果で1打差の接戦制す
2024年10月21日 04:45
ゴルフ
「鳥肌が立った。本当に久しぶりなので今もどういう気持ちか分からない。今週はなんだかラッキーパーティーでした」
まさに“ミラクルミニョン”だった。1打リードで迎えた16番パー4。ピンに近いニアサイドのグリーン左斜面に落とし、高難度のアプローチを残した。第3打は傾斜で戻されて転がり落ちる。「優勝は終わった…」と思った。それでも再びラフから58度を振り抜き、エッジぎりぎりに落として劇的チップインパーだ。実はアプローチは一番、苦手。「ラッキーパー」と笑ったけれど、32歳が試合前に最も時間をかける練習がアプローチだ。バンカーから寄せた17番を含め、終盤3ホール連続でしぶとくパーを拾って逃げ切った。
(「大嫌い」筋トレ効果/1打差の接戦制した/) 17年の日本ツアー参戦時は飛ばし屋だった。当時QTでタッグを組んだのが、7年ぶりにバッグを託した宮崎晃一キャディー(48)。「今は飛距離だけでなく、球の高さも違う」と証言する。今年に入ってさらに15ヤード飛距離が落ちた。「ゴルフやめた方がいいかな」と悩んだことだってある。自らを奮い立たせ、1カ月前から「大嫌い」な筋トレを始めた。24時間営業のエニタイムフィットネスで週3、4回汗を流す。都内の練習場では1日で1万円近く打ち込んだ。そんな努力と新1Wも相まって、1打差の接戦を制した。
今季32戦目で初めて誕生した30代の勝者。「意識していた。黄金やダイヤモンドとかいろんな世代があるけど、私の優勝で30代の選手たちに力を届けられたら」。流ちょうな日本語でそう言って、少しだけ胸を張った。
≪“先輩”も喜び≫15、16年の日本ツアー賞金女王で今大会のアンバサダーを務めたイ・ボミさんは「ミニョンちゃんが優勝してうれしい。16番はアプローチのミスの後に自信を持って上げたのが凄い。18番まで素晴らしいプレーで忘れられない」と優勝した韓国の後輩イ・ミニョンを称えた。昨年のこの大会で日本ツアーを引退しているが、11月に韓国ツアーの大会に出場する。「1日はアンダーパーを出したい」と目標を口にした。
◇イ・ミニョン 1992年3月13日生まれ、韓国京畿道出身の32歳。10歳でゴルフを始め、10年に18歳でプロ転向する。13年に韓国ツアーで初優勝。23歳だった15年に腎臓がんを患い手術を受けるも、約1カ月で競技復帰。17年から日本ツアーに参戦し、同年4月の初優勝から通算7勝。趣味は転戦先の全国各地の直売所で米や野菜を購入して食べること。1メートル68、73キロ。
おすすめテーマ
スポーツの2024年10月21日のニュース
特集
スポーツのランキング
-
【リーグワン】神戸、チームのホストエリアに「兵庫県」の追加を決定「これまで以上に地域貢献を」
-
太ったかわかる方法5つ!トレーナーが教える、太ったか確認する方法
-
ひどい寝汗で起きる…原因は?病気「以外で」考えられること
-
ラグビー同大 4連敗で、早くも大学選手権出場の可能性消滅 OB平尾誠二さんの命日に…
-
イ・ミニョン 2年2カ月ぶりの7勝目 「大嫌い」筋トレ効果で1打差の接戦制す
-
奈紗 晴れやか2位 最終18番パットわずかに届かずも「楽しくできたし、やりきれた」
-
岩井明愛 得意の直ドラで観客沸せたバーディー
-
34歳木戸 今季最高7位「最後まで緊張感を感じながらやれたのは大きい」
-
宮本 完全優勝で連覇 原さん称賛「勝負強さ巨人にも」
-
河村勇輝 グリズリーズとツーウエー契約昇格 目指す渡辺の道 日本人4人目夢のNBAへ前進
-
グリズリーズ河村勇輝 現役選手で最も身長低くてもいける!過去には1メートル60のボーグスらが活躍
-
大坂なおみ 今季絶望 腰痛、腹部肉離れでBJK杯欠場へ 来季目標「まずはトップ30」
-
本玉真唯 3年連続の本戦出場 東レ・パンパシフィックOP
-
樋口新葉 逆転GP初優勝 初参戦から9年目「ご褒美かな」
-
帝京大4連勝 青木圧巻の3T 慶大は開幕3連敗
-
女子ケイリン 佐藤水菜が日本勢初の金 男子スプリントの太田海也は銅
-
米国のパウレスが2年ぶり優勝 宇都宮ジャパンカップサイクルロードレース