西武 中島呼び戻す!球団首脳が復帰熱望「実績と信頼ある」

2014年09月02日 08:00

野球

西武 中島呼び戻す!球団首脳が復帰熱望「実績と信頼ある」
古巣・西武が獲得へ本格調査する中島
 西武が、今オフの補強としてアスレチックス傘下の2Aミッドランドでプレーする中島裕之内野手(32)の獲得へ向けた本格調査を開始することが1日、分かった。中島は12年12月に海外フリーエージェント(FA)でア軍に2年契約で移籍したが、2年間でメジャー出場は果たせていない。西武時代には04、08年と2度の日本一に貢献したスター選手だけに、球団はその動向に注目。今後は日本球界復帰の可能性を探っていく。
 中島は1日(日本時間2日)に2Aのレギュラーシーズン最終戦を迎える。契約は今季限り。その去就に注目が集まる中、西武の球団首脳は「外国人選手を連れてくるより、安心できる。何より実績と信頼がある」と今オフの復帰を熱望した。

 総額650万ドル(約6億7600万円)の2年契約でアスレチックスに移籍した中島は、故障などもあり、ここまでメジャーでの出場はなし。今季は3Aサクラメントで開幕を迎えたが、4月30日には2Aに降格した。多くの日本人内野手が苦戦してきた守備で評価を下げており、来季、メジャー契約を勝ち取れる可能性は極めて低い。日本球界復帰が現実路線といえる。

 これらの状況を踏まえ、西武の編成担当者がシーズン中に渡米し、既に中島のプレーをチェック。マイナー暮らしが続くかつての主力の動向は、後藤高志球団オーナーや渡辺久信シニアディレクター(SD)も早い時期から気にかけていた。

 西武在籍12年間では、勝負強い打撃を売りに打率3割を6度マーク。04、08年には日本一に大きく貢献した。人気と実力を兼ね備え、ファンの間でも復帰を望む声は強い。一方の中島側も古巣への愛着は消えてはいない。11年オフにはポスティング・システム(入札制度)でのメジャー移籍を容認。ヤンキースとの交渉は破談したものの、翌年に再び快く送り出してくれた経緯もあり、関係者によると、球団には恩義を感じているという。

 日本球界に復帰する場合、FA宣言した翌々年(14年)の11月30日までは西武に保留権がある。阪神も調査を進めているが、国内の他球団が同日までに獲得する場合は、最終年俸2億8000万円を基準とした補償金を旧球団に払うことが必要となる。西武の鈴木葉留彦球団本部長は「まだ具体的にどうするとかはない」と話したが、有利な立場にいるのは間違いない。

 今季は極度の打撃不振から開幕ダッシュに失敗。残り28試合で、3位・日本ハムに8ゲーム差をつけられており、CS進出は厳しい状況だ。常勝軍団復活へ、中島再獲得への動きを加速させる。

 ◆中島 裕之(なかじま・ひろゆき)1982年(昭57)7月31日、兵庫県生まれの32歳。伊丹北から00年ドラフト5位で西武入団。04年にメジャーに移籍した松井稼頭央(現楽天)の後釜として遊撃のレギュラーに定着。ベストナイン4度、ゴールデングラブ賞3度受賞。12年オフ、海外FA権を行使してアスレチックス移籍。1メートル81、94キロ。右投げ右打ち。

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