広島・森下 新人王!文句なし圧勝に「やった!という気持ち」

2020年12月18日 05:30

野球

広島・森下 新人王!文句なし圧勝に「やった!という気持ち」
最優秀新人賞を受賞し、フォトセッションに臨む広島・森下 Photo By 代表撮影
 プロ野球の年間表彰式「NPB AWARDS 2020 supported by リポビタンD」が17日に、東京都内で開かれた。セ・リーグの最優秀新人(新人王)には、広島の森下暢仁投手(23)が選ばれた。
 文句なしの受賞だった。ライバルの巨人・戸郷、ヤクルト・清水を圧倒し、有効投票総数の実に97%を締めた。森下は東京都内のホテルで開かれた表彰式の壇上で、晴れやかな表情を浮かべた。

 「入団の時から獲りたかった賞。目標にして取り組んだので本当にうれしい。やった!という気持ちです」

 開幕から先発でフル回転した。規定投球回数をクリアする122回2/3を投げ、チームトップの10勝(3敗)、沢村賞と最優秀防御率に輝く中日・大野雄に次ぐ防御率1・91。新人投手の1点台は、明大の先輩でもある12年の広島・野村以来、リーグ6人目の快挙だ。
 
 「1点台は全然イメージしていなかった。大野さんのようなスゴい方と争うことができて自信になりました」

 登板を重ねるごとに成長した。「勝ちたい気持ちが強い」が定番ワード。勝利を念じながら、徐々に勝負全体を俯瞰(ふかん)する目を身に付けた。「絶対に抑えるべき打者、勝負どころ、無理しなくていい場面などが分かるようになったかな…と」。才能だった。

 戦前は詳細なデータに目を通してキーマンを設定。要注意人物やピンチを迎えた場面では「スイッチを入れ、MAXに力んで真ん中付近に投げる」。脱力投法とは対極にある森下独自の極意。力んでも乱れない制球力、打者を圧倒する直球、緩急が快投を支えた。

 視線は既に来季に向いている。「体は強くなっていると思う」。シーズン中から成果を感じ取る筋力トレをオフも継続。全身強化を図りつつ、本拠地グラウンドを走り、キャッチボールに汗を流す。慢心とは無縁。地道に自主トレを続ける。

 「1年目でたくさん経験を積ませてもらった。来年は、今季以上の成績を残せるようにしっかり頑張りたい。成長していきたい」

 無類の負けず嫌い。2年目のジンクスを吹き飛ばし、森下が投手タイトルを獲得しても驚きに値しない。(江尾 卓也)

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