楽天 元キューバ代表“7年77億円外野手”獲り、スピードと広角打法武器のカスティーヨ

2020年12月18日 05:31

野球

楽天 元キューバ代表“7年77億円外野手”獲り、スピードと広角打法武器のカスティーヨ
楽天が獲得に動いている前レッドソックスのカスティーヨ Photo By ゲッティ=共同
 楽天が前レッドソックスのルスネイ・カスティーヨ外野手(33)の獲得に動いていることが17日、分かった。すでにウインターリーグに参加していたメキシコのチームを離れており、身体検査をクリアすれば、合意する見通し。GMを兼任する石井一久監督は「調査している選手です」と認めた。
 キューバ出身のカスティーヨの名前が米球界に知れ渡ったのは、14年8月。MLB28球団が獲得に乗り出す中、レ軍と7年総額7250万ドル(当時約77億5750万円)の契約を結んだ。これはプロ経験のない選手としては、史上最高額だった。同年9月にはメジャー昇格を果たし、15年には80試合出場で打率・253、5本塁打、29打点をマーク。しかし、16年を最後にメジャーの舞台から姿を消した。

 選手層の厚いレ軍では定位置を確保することはできず、ベンチに置くには高額年俸が「足かせ」となった。契約最終年だった今季の年俸は1427万ドル(約14億7000万円)。球団は、チーム総年俸が上限額を上回った時に支払う「ぜいたく税」を回避するために17年以降は3Aにとどまらせた。17年は打率・314、18年は打率・319をマークしながらもメジャーから声は掛からなかった。

 アメリカンドリームをつかむことはできなかったが、日本で成功する可能性は秘めている。カスティーヨは右打ちの中距離ヒッターで、当時獲得したレ軍の編成担当者は「スピードが武器で信じられない守備をする。打撃は広角に打ち分け、バントヒットなどで相手に重圧をかけることもできる」と話していた。

 楽天はすでに前タイガースのブランドン・ディクソン内野手(28)、前マーリンズのアダム・コンリー投手(30)の獲得を発表。異例の「GM兼任監督」は、就任1年目に向けて着々と戦力補強を進めている。

 《代理人事務所はビヨンセ夫が立ち上げ》カスティーヨの代理人事務所は、歌姫ビヨンセの夫で、世界的な人気ラッパーのJay―Zが立ち上げた「ロック・ネイション・スポーツ」。13年にスポーツビジネスへ進出し、元ヤンキースのロビンソン・カノと最初に顧客契約を結んだ。翌14年にカスティーヨを巨額契約でレッドソックスに送り込んだが、当時はキューバ選手の価値が高騰していた「キューババブル」の時代で、過大評価との声もあった。

 ◆ルスネイ・カスティーヨ 1987年7月9日生まれ、キューバ出身の33歳。12年にキューバ代表として侍ジャパンとの親善試合で2試合とも「1番・中堅」で出場。13年に亡命し、14年にレッドソックスと7年契約。メジャー通算成績は99試合で、打率・262、7本塁打、35打点。マイナー通算成績は467試合で、打率・293、42本塁打、217打点、51盗塁。1メートル75、93キロ。右投げ右打ち。

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