楽天、首位タイ浮上!早川が自己最長8回1失点2勝、“一流”の証「K/BB率」驚異の8・33

2021年04月19日 05:30

野球

楽天、首位タイ浮上!早川が自己最長8回1失点2勝、“一流”の証「K/BB率」驚異の8・33
<日・楽>帽子を飛ばして力投する楽天・早川(撮影・沢田 明徳) Photo By スポニチ
 【パ・リーグ   楽天4ー1日本ハム ( 2021年4月18日    東京D )】 楽天のドラフト1位・早川隆久投手(22)が18日、日本ハム戦で8回6安打1失点、7奪三振と好投し、2勝目を挙げた。4試合目でプロ2度目の無四球と、非凡な制球力を発揮。チームの3カードぶり勝ち越しと首位タイ浮上の立役者となった。
 当時9歳だった早川は東京ドームの右翼席からマウンドを見つめていた。人生初の野球観戦は、08年3月22日の巨人―アスレチックスのオープン戦。「坂本選手がヒットを打って。高卒2年目で凄い選手だなと思ったことを覚えています」。プロ野球選手になり、思い出の球場で声援を浴びる側になった。

 初回からスタンドを沸かせた。先頭・郡から、外角低めの糸を引くような149キロの直球で見逃し三振を奪った。2死から近藤に先制ソロを浴びたが、2回以降は無失点。自己最長の8回を投げ107球、6安打1失点でプロ2勝目を挙げた。

 この日は7三振を奪い、無四球だった。好投手の指標の一つとして「K/BB(奪三振数÷与四球数)」というデータがある。奪三振が多く、かつ四球が少ないと数値が上がり、「4」を超えれば一流とされる。早川はここまで4試合でリーグトップの8・33。昨季は沢村賞を獲得した中日・大野雄(6・43)が両リーグトップで、オリックス・山本(4・03)がパのトップだった。早川がいかに制球力と三振奪取能力に優れているかが分かる。

 高校日本代表に選出された木更津総合時代から制球力と球速には定評があった。早大進学後、小宮山監督の助言をもとにリリースポイントを前にしたことで打者はタイミングが取りづらくなり、三振奪取力が飛躍的に向上した。4年時は93奪三振、7四球で「K/BB」は13・28。プロの世界でも、その能力をいかんなく発揮し、石井監督は「ストライクを取るのに苦労しない投手。ストライクゾーンの中で怖がらずに勝負してくれた」と目を細める。

 この球場で坂本に心をときめかせてから、13年がたった。早川の快投も、訪れた少年少女にとって忘れられない思い出になったはずだ。(重光 晋太郎)

 ▽K/BB 奪三振数÷与四球数で算出し、1四球を与えるまでに奪う三振の数を示す。制球力と三振奪取能力を兼ね備える選手ほど数値が上がる。また、守備の影響を受けない数値のため、投手の個人能力を測ることができる。

 ≪“三種の神器”が安定生む≫早川の球種構成比は直球が39・6%、カットボールとチェンジアップがともに22・2%で、この3つで全投球の84%を占める。いずれもストライク率が高く、パ・リーグの先発投手で上位5傑に入っている。最も高いカットボールは80・7%で、リーグ1位。ストライク率が高い球種が3つあることが、安定した制球力を生んでいる。

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