ソフトB・中村晃が起死回生の同点2ラン 後輩のバットでスイング“ずれ”修正

2021年04月19日 05:30

野球

ソフトB・中村晃が起死回生の同点2ラン 後輩のバットでスイング“ずれ”修正
<西・ソ>9回無死一塁、同点2ランを放った中村晃がベンチに迎えられる(撮影・篠原岳夫) Photo By スポニチ
 【パ・リーグ   ソフトバンク4-4西武 ( 2021年4月18日    メットライフD )】 悩める選手会長が一振りでチームを救った。2点を追う9回無死一塁。ソフトバンクの中村晃は起死回生の同点弾を放つと、7回に勝ち越しを許した津森の肩を叩いた。
 「2点負けていたので何とか追いつくために、つないでいこうという気持ちだった。一、二塁間を狙って強い打球を打ちたいと思っていた」

 西武の守護神・増田のスライダーを「思い切っていい場面」と強振。右翼席に打球が弾んだ瞬間、1塁ベース上で拳を握り締め、ガッツポーズ。気持ちが前面にあふれた。

 それもそのはずだ。試合前まで打率・208と低空飛行が続いていた。数試合ごとにフォームやタイミングの取り方を試行錯誤を重ねてきた。「いろんなことをやりすぎて…」。声が詰まる。レギュラーとして数字を残す重要性は誰よりも分かっているからだ。「長いシーズンなのでこういう時もある。諦めない気持ちだけは常に持ってやっています」。出口を見つけられるのは自分しかいない。そう言い聞かせるように話した。

 フォームだけではない。6日の日本ハム戦からはバットも代えた。持ち主は自主トレをともにした後輩の栗原だ。「ちょっと軽いが、今の自分にはいいのかな」。スイングの“ずれ”を20グラム軽くして調整。悩み続けた打撃職人が21試合目で放った待望の今季初アーチだった。

 会心の一発に工藤監督は「よく打った。さすがだわ。さすがですよ。津森もチームもあの一発で救ってくれた。勝てなかったけど、引き分けたのは勝ちに等しい。こんな気分で帰れなかったよ」と褒めちぎった。

 中村晃が復調への号砲を鳴らし、首位攻防第3ラウンドは価値ある引き分け。常勝軍団が首位の座を守ってみせた。

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