大谷 先発予定からDHに"乗り換え"、バタバタ電車移動で調整間に合わず 29日"振り替え"登板

2021年05月29日 02:30

野球

大谷 先発予定からDHに
DHで出場した大谷翔平(AP) Photo By AP
 【ア・リーグ   エンゼルス0―5アスレチックス ( 2021年5月27日    オークランド )】 エンゼルスの大谷翔平投手(26)が27日(日本時間28日)、予期せぬアクシデントに見舞われた。交通事故による渋滞に移動バスが巻き込まれて球場入りが大幅に遅れ、アスレチックス戦で予定されていた先発登板を回避した。翌28日(同29日午前10時40分開始)に登板を延期し、27日は急きょ「2番・DH」で出場。3打数無安打に終わり、チームの連勝も3で止まった。
 試合開始1時間40分前の午後5時。オークランド・コロシアムの記者席に「大谷が先発を回避する」との一報が流れた。不穏な空気が漂ったが、10分後に球団が「故障ではない。“2番・DH”で出場する」と発表。直後にジョー・マドン監督が内情を説明した。

 「(サンフランシスコとオークランドを結ぶ)ベイブリッジで交通事故があり、BART(ベイエリア高速鉄道)に乗り換えなければならなかった。交通手段の問題。(先発変更は)やむを得なかった」

 本来はサンフランシスコのチーム宿舎から球場までチームバスで45分ほどで着く。例年はバス2台で向かうが、大谷は新型コロナウイルス感染防止策で増便されたバスの最終便で捕手スズキ、水原一平通訳らとともに出発した。しかし、ベイブリッジで複数の車両が衝突事故を起こしたことで大渋滞。渋滞解消までに最大75分を要するとの情報が入り、バス移動を断念し、3人で急きょ「BART」に飛び乗った。

 慣れない電車移動の上に、「BART」は7路線が入り組んでいる。乗り換えにも手間取り、球場到着は午後5時を過ぎていた。「翔平はかなり厳しく(練習メニューが)管理されていて通常なら午後4時には始めている」と指揮官。大谷に登板前の調整を行う時間は残っておらず、一度は投手専任の出場が発表されていたが、変更を余儀なくされた。

 グラウンドに姿を現したのは開始30分前というドタバタぶり。試合前まで打率・188と分が悪かった右腕バジットと投げ合いを演じるはずが、打者として対峙(たいじ)した。3打数無安打に抑えられ、チームとしても2安打完封を許した。

 大谷は仕切り直しで28日(日本時間29日)に先発。遊撃手J・イグレシアスが左太腿痛を抱え、控え野手が少ないため、大谷は投打同時出場しない見込みだ。19日の前回登板は最速95・2マイル(約153キロ)にとどまり疲労の蓄積が懸念される中で、アクシデントの影響も吹き飛ばす快投を見せられるか――。(笹田幸嗣通信員)

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