日本ハム・万波 イイ波乗ってんね!3戦連発&2冠弾 4号9打点でオープン戦OPS驚異の「1・579」

2022年03月10日 05:30

野球

日本ハム・万波 イイ波乗ってんね!3戦連発&2冠弾 4号9打点でオープン戦OPS驚異の「1・579」
<日・ロ>5回1死ニ、三塁から万波は左越え3ラン(撮影・長久保 豊) Photo By スポニチ
 【オープン戦   日本ハム6-1ロッテ ( 2022年3月9日    鎌ケ谷 )】 ビッグボスのもと、4年目の覚醒の気配だ。日本ハム・万波中正外野手(21)が9日、ロッテとのオープン戦で5回に3戦連発となる4号3ランを放った。4本塁打、9打点はいずれもオープン戦で12球団トップ。規定打席には達していないものの、打率も・421と絶好調だ。チームが待望する右の主軸候補。新庄剛志監督(50)の指導を糧に猛アピールを続けている。
 また打った。最近5戦で4発目と、万波の勢いが止まらない。アーチの直後、両手を大きく叩いて喜んでいた新庄監督は、球団広報に「がんがん選手を取材してあげてください」とのコメントを残して球場を後にし、主役の座を譲った。

 「もちろんうれしいけど、反省の残る試合だった」。万波が複雑そうな表情で振り返ったのは、右翼守備で3回2死二塁から右前打の処理にもたついて失策を記録し、先制点を許したからだ。しかし、バットで挽回のチャンスをものにした。

 5回1死二、三塁。ロッテ・美馬のシュートにタイミングを外されながら左手一本で左翼席へ運んだ。「バットにさえ当たったら(犠飛など)何か起こると思っていた。最高の結果になったけど、それ以上に前にしっかり飛ばすというのが、あの打席は大きかった」。望外の結果は、持ち前のパワーに技術が伴ってきた証拠だ。

 昨季チーム本塁打はリーグワースト78本。長く4番を務めた中田は巨人へ移籍し、同じ右の大砲として21歳への期待は大きい。確実性を上げるために新庄監督はキャンプ中、万波に重心が低すぎる打撃フォームを「モグラ」と表現して「かかし」のように自然体で立つフォームに修正するように助言。さらに、ボールの下の部分を狙って空振りやファウルになるケースを防ぐため「ボールの上っ面を削り取るようなイメージで振った方が、メジャーの速い投手にも対応できたよ」と、自身の経験を伝えた。

 代打出場の2試合を含めて5試合連続安打の万波。食生活の改善も好結果の要因だ。昨季まではストレス発散も兼ねて暴飲暴食に走りがちだったが、今年は試合前日は揚げ物や甘いジュースなどは封印している。現役時代の指揮官のようにストイックに自分を律しており、体調が安定。「体が動いている実感がある」と効果を口にする。オープン戦8安打中、単打は2本。出塁率+長打率で計算し、1・000以上で超一流とされるOPSは1・579を誇る。

 昨季は自己最多49試合出場でプロ初本塁打を含む5本塁打。経験を重ね「投手の球種が頭に入っていたり、落ち着いて試合ができている」と自己分析する。同期の野村が左足首捻挫で出遅れる中、ビッグボスが「ザ・メジャーリーガー」と呼ぶ万波が、チームに欠かせない存在となりつつある。(東尾 洋樹)

 《3冠王なら04年ヤクルト・岩村以来》オープン戦3冠王は04年の岩村明憲(ヤ)が最後。万波(日)が達成すれば18年ぶりとなる。60年以降では他に83年トレーシー(大洋)、93年メディーナ(広)も獲得している。

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