レンジャーズ・有原が決意 過酷なマイナー生活乗り越え「ここから最後まで頑張りたい」

2022年08月27日 02:30

野球

レンジャーズ・有原が決意 過酷なマイナー生活乗り越え「ここから最後まで頑張りたい」
今季初勝利を挙げた試合後にクラブハウスで恒例のカウボーイを被る有原(有原のツイッターから)
 レンジャーズの有原航平投手(30)が16日に今季初めてメジャーに昇格し、2度目の登板となった21日のツインズ戦で489日ぶりの白星となる今季初勝利を挙げた。不定期連載コラム「ARIHA―LIFE」でマイナーで過ごした期間を振り返り、残りのシーズンへの意気込みを語った。
 16日に今季初めてメジャーに昇格し、初登板初先発。そして21日、2度目の登板で今季初勝利を挙げることができました。

 振り返れば、ここまで過ごしたマイナーではやはり移動が一番、大変でした。夜中の3時、4時にバスが出発することもありましたし、先日はチーム便が遅延した影響で(ワシントン州の)タコマで午後9時45分から試合開始ということもありました。しかも雨も降っていて…。僕は登板日だったので先に到着していましたが、こういうことは日本では経験したことがなかったです。

 球場のご飯も、もちろんメジャーリーグみたいにきちんとはしていません。そもそも、ご飯が届いていないという日もありました。また、6連戦で1週間のうちに同じ相手に2度連続で投げることがあります。日本でも時々ありますが、あまりない経験で勉強になりました。こういう厳しい世界もあると身をもって感じました。あそこには戻らないぞ、という気持ちは絶対にあると思うので。本当にいろいろな選手がいるので、勉強になりましたね。

 技術的に力を入れてきたのはツーシームとカットボールです。落ちる球を生かすためでした。握りや投げ方は変えずに今まで持っている自分の球をしっかり投げられるように取り組んできました。また、マイナーの方が自分の時間をしっかり持てたのでウエートトレーニングもしましたし、外を走ることもできました。体重は98キロくらいで変わっていないですが、シュッとしたと言われるのはそのせいかもしれません。メジャーの投手は全然走らなくても凄い人はいますが、僕はある程度そうやってきたので、汗をかいて体を動かしたい。そうしないと体が重くなってしまうタイプなので、人それぞれだと思っています。

 21年のキャンプ前に米国に来てからは、新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、まだ一度も日本に帰国していません。こちらで活躍したいと思って来たので、チャンスがあるならこちらで勝負し続けたいと思っています。去年は右肩動脈瘤(りゅう)の手術をして投げられない時期もありました。今年はマイナーから始まりましたが、痛みもなくしっかり投げられていたので、もう一回勝負したいと思っていました。今の段階では、いつか日本に戻るとかは全然考えていないです。

 先日は侍ジャパンの栗山監督からLINEで連絡を頂きました。“今の状況を聞かせてほしい”と尋ねられ“自分の中では調子が上がってきています”ということをお伝えしました。その時はマイナーにいたのに連絡を頂いて本当にうれしかったです。来春のWBCの件に限らず、いつも心配して連絡頂いていたので。こうやって今回メジャーに上がることができたので、もっともっとここから最後まで何とか頑張りたいなと思います。(レンジャーズ投手)

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