【新球場初戦の歴史(3)1988年・東京ドーム】江川引退試合、タイソン、ミック…そして80年ぶり大雪

2023年03月29日 07:40

野球

【新球場初戦の歴史(3)1988年・東京ドーム】江川引退試合、タイソン、ミック…そして80年ぶり大雪
1988年4月8日、東京ドーム球場入口の雪かきを行う職員 Photo By スポニチ
 3月30日、日本ハムの新本拠地エスコンフィールドHOKKAIDO「日本ハム―楽天」で2023年のプロ野球が開幕する。選手もファンも胸を躍らせる新本拠地の戦い。1970年代以降、阪神、ヤクルトを除く球団が真新しいフィールドで新時代のスタートを切った。超満員の熱気の中で迎えた、過去の“新本拠地初戦”その結末は…。
~外は大雪「全天候型」ズバリも…開幕ドームで桑田背信KO~

 <1988年 東京ドーム> 1985年起工の日本初の全天候型多目的スタジアム。巨人、日本ハムのホーム球場であった後楽園球場の実質的な代替球場として建設された。開場は88年3月17日。プロ野球開幕前から注目度の高いイベントが目白押しで翌18日には江川卓の引退試合となった巨人―阪神のオープン戦。同21日はボクシング統一世界ヘビー級タイトルマッチ「王者マイク・タイソン対挑戦者トニー・タッブス」同22、23日には ミック・ジャガー公演、同29日から4月3日までセ・パ全12球団による初のトーナメントが開催された。準決勝では西武・郭泰源が広島打線を相手にノーヒットノーランを記録。決勝は巨人が西武を撃破し王者となった。

 開場から23日後の4月8日、待望の新本拠地初戦を迎えた。当日の都心は4月としては80年ぶりの大雪。同じ関東地区の開幕戦「西武―南海」は中止となった。全天候型の“ドーム効果”でのスタートだったが、巨人はつまづいた。1週間前に20歳になったばかりの先発・桑田真澄が2回、ダグ・デシンセイに東京ドーム公式戦初ホームランを被弾。6回、ウォーレン・クロマティの同点弾。中畑清の二塁打で勝ち越したが、7回に鴻野淳基の悪送球などで再逆転を許し敗戦。当時の巨人監督は王貞治。3番・クロマティ、4番・原辰徳、5番・吉村禎章のクリーンアップだった。

~初年度観客動員 パ・リーグ初の200万人超え~

 午後7時からは日本ハムがロッテを迎えての開幕戦。4回、大島康徳の二塁打で2点を先制。プロ1年目の前年に15勝を挙げた若きエース西崎幸広が7回まで無失点と好投していたが8回突然乱れ連続押し出しなどで3点を失い敗れた。ロッテの勝ち投手は村田兆治。セーブは牛島和彦だった。

 観客動員に与えたドーム効果は絶大で88年、日本ハムの入場者数はパ・リーグ史上初の200万人超えとなる245万8500人で前年87年の124万2000人から2倍増となった。

※球場名、球団名、選手登録名などは当時

おすすめテーマ

2023年03月29日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム