エンゼルス・大谷 サイ・ヤング腕10人なで斬り!ブルワーズ・バーンズ「技術の凄みを感じた」

2023年05月01日 02:30

野球

エンゼルス・大谷 サイ・ヤング腕10人なで斬り!ブルワーズ・バーンズ「技術の凄みを感じた」
<ブルワーズ・エンゼルス>3回、・バーンズから安打を放つ大谷(撮影・会津 智海) Photo By スポニチ
 【インターリーグ   エンゼルス5―7ブルワーズ ( 2023年4月29日    ミルウォーキー )】 エンゼルス・大谷翔平投手(28)は29日(日本時間30日)、敵地でのブルワーズ戦に「3番・DH」で出場。初対戦だった21年ナ・リーグのサイ・ヤング賞右腕コービン・バーンズ投手(28)から右前打を放った。サイ・ヤング賞投手とは10人目の対戦で、全員から安打をマーク。今季2度目の3安打に2盗塁も決めた。メジャーで初めてプレーするミルウォーキーでは、これで2試合9打数4安打となった。
 長髪をなびかせるバーンズが、鋭い目つきになった。3回2死一塁で打席には大谷。「負けたくない相手だ」と21年のサイ・ヤング賞右腕が、伝家の宝刀を抜いた。えぐるように膝元を襲う94・6マイル(約152・2キロ)のカット。大谷はいとも簡単に引っ張り、右前へ運んだ。

 「失投ではないのにヒットゾーンに運ばれた。技術の凄みを感じた」

 6回を5安打1失点に抑えたバーンズは、初対戦で安打された大谷に素直に脱帽した。2本塁打しているメッツ・バーランダーをはじめ、これでサイ・ヤング賞投手とは10人目の対戦で全員から安打をマーク。しかも今季はここまで投手として無傷の4勝、防御率1・85、両リーグトップの被打率・102の成績を残している。米メディアが早くも今季のサイ・ヤング賞候補に挙げる投手による「サイ・ヤング撃ち」は、もはや想像を超えている。

 好投手が認めたように、大谷はバーンズの降板後も8回無死から右前打を放ち、すかさず二盗を決め、1死からは三盗。9回も初球の甘い直球を逃さず、この日3本目の右前打を放った。メジャーでマルチ安打&マルチ盗塁は、21年9月29日のレンジャーズ戦での2安打2盗塁以来2度目だが、3安打での2盗塁は自身初。2本塁打したトラウトと合わせてバーンズは「あの2人はMLB屈指のワンツーパンチ。ああいうスイングには脱帽するしかない」と絶賛した。

 メジャー移籍後、初めてプレーするミルウォーキー。少なからず縁がある。古巣・日本ハムの本拠地・札幌と同じビールが名産。サッポロビールの58年のテレビコマーシャルでは「ミュンヘン・サッポロ・ミルウォーキー」のキャッチフレーズで、北緯45度近辺に並ぶビールの名産地として日本で名前が浸透した。水が合う?同地ではこれで2試合計9打数4安打。ただ、トラウトと2人で計6安打した一戦でも敗れ、2連敗。ビールの泡のように貯金は消えて、0になった。(笹田 幸嗣通信員)

 ≪メジャー5度目1試合2盗塁≫大谷が8回に二盗、三盗を決めて2盗塁。メジャー通算71盗塁となり、1試合2盗塁はメジャー5度目となった。1度目の1試合2盗塁は21年5月2日のマリナーズ戦で21年は計3度。今季は4月25日のアスレチックス戦に続く2度目となったが、3安打しての2盗塁は初めてだった。また、1試合3安打以上の“猛打賞”はメジャー通算30度目だった。

 ≪大谷願掛けバットでウルシェラヒット!!!≫エンゼルスの「8番・一塁」で出場したウルシェラが、5回に遊撃内野安打を放った。試合前のクラブハウスでは「Hit!!!ヒット!!!」と書かれたバット=写真=を手に「ショウヘイが書いてくれたんだ。クールだろ!」とご機嫌。大谷の“願掛けバット”で前日も3安打しており、御利益は抜群だった。

 ▽ミルウォーキー ウィスコンシン州最大の都市で工業が盛ん。人口は約60万人。ドイツ系住民が多く、ホップの栽培に適していることもありビール製造が盛ん。大リーグの「ブルワーズ」は醸造者という意味を持つ。1855年に大手ビール会社「ミラー」が創業。ブ軍の本拠は01~20年は「ミラー・パーク」の名称だった。サッポロビールのCMでは北緯45度近辺と表現されたが、実際は札幌と同じ北緯43度で、ドイツのミュンヘンは48度となる。

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