ヤクルト・ドラ1吉村 5度目先発で「感謝」のプロ初勝利 連敗止めた球団4444勝目

2023年05月01日 05:30

野球

ヤクルト・ドラ1吉村 5度目先発で「感謝」のプロ初勝利 連敗止めた球団4444勝目
<ヤ・神>初回、井上を空振り三振にしとめる吉村(撮影・沢田 明徳) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   ヤクルト4ー2阪神 ( 2023年4月30日    神宮 )】 長かった。ヤクルトのドラフト1位・吉村がプロ5度目の登板でプロ初勝利。ついに手にしたウイニングボールに「長く感じました。率直にめちゃくちゃうれしい気持ちでいっぱい」とはにかんだ。
 時間を要したのは初回だけだった。2死から連続四球。ここで山田から「力強いボールを投げているから大丈夫。四球を出していいから」と背中を押された。続く佐藤輝にも四球で満塁としたが、井上を高め直球で空振り三振。「先制点を取ってもらって気楽になり、思いきって投げられた」と2回以降は最速152キロの直球と多彩な変化球を駆使。自己最長の6回を2安打1失点、自己最多8奪三振で役目を果たした。

 プロで新調したグラブに「感謝」の刺しゅうを入れた。「社会人までいろんな方にいろいろ教わってきたことを忘れちゃいけない。今後、その恩を返さないといけない」と思いを込める。大学から社会人3年を経て入団。2度の指名漏れを経験した。「自分を見つめ直す時間だった」とターニングポイントは東芝時代。2年目に、始動時に左足を後方の一塁側に上げてから前方へ振り上げる「振り子投法」を覚え、球威も制球力も向上した。遠回りしたが、プロの舞台にたどり着いた。

 「ここまで育てていただいて本当に感謝しかない。ウイニングボールは両親に渡したい」。野球経験がなく、独学でトレーニング法を学び教えてくれた父と、母に感謝した。チームの連敗を7で止め、記念の1勝目は球団4444勝目のゾロ目。「まだまだここからだと思うので、本当にここから勝っていければ」と感謝の思いを胸に白星を重ねていく。(青森 正宣)

 ◇吉村 貢司郎(よしむら・こうじろう)1998年(平10)1月19日生まれ、東京都出身の25歳。1メートル83、85キロ。右投げ右打ち。

 ☆球歴 小2から野球を始め、日大豊山では3年夏の東東京大会準優勝。国学院大では4年春に3勝を挙げるなど東都通算5勝。東芝では22年スポニチ大会で2勝を挙げ18年ぶり優勝に貢献しMVP獲得。22年ドラフト1位でヤクルト入団。

 ☆持ち球 直球、スライダー、カットボール、カーブ、フォーク、ツーシーム。

 ☆東芝愛 東芝製の加湿器を持参して入寮。昨年購入し「喉を潤わせて、風邪を全然ひかずに一年間過ごせた。コロナも一回もかかっていない。健康にいられる秘訣(ひけつ)」。

 ☆登場曲 アニメ「ワンパンマン」のBGM「正義執行」を選択。「ワンパンマンは一発で敵を倒すヒーロー。そんなヒーローになりたい。みんなに愛されたい」。

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