ミキハウスが21年ぶり初戦突破 元巨人の桜井俊貴がスカウト業の経験も生かし5安打完封

2024年11月01日 06:00

野球

ミキハウスが21年ぶり初戦突破 元巨人の桜井俊貴がスカウト業の経験も生かし5安打完封
<ENEOS・ミキハウス>先発したミキハウス・桜井(撮影・奥 調) Photo By スポニチ
 【第49回社会人野球日本選手権大会1回戦   ミキハウス2―0ENEOS ( 2024年10月31日    京セラD )】 1回戦3試合が行われ、ミキハウスはENEOSを2―0で制して、前回出場の03年以来21年ぶりの初戦突破を決めた。先発した元巨人の桜井俊貴投手(31)が、5安打完封で前年8強の強豪撃破に貢献した。西部ガス、TDKも2回戦に駒を進めた。
 ミキハウスの桜井は、NPB時代も経験のない完封勝利を全国舞台で成し遂げた。2―0の9回に待っていたのは、先頭から3連打で背負った無死満塁の正念場。これまでに積み上げた唯一無二の経験を生かし、「低めに丁寧に」と冷静に対処した。2死を奪い、最後の打者はフルカウントから「心中する」と腹をくくったチェンジアップで空振り三振に仕留めて逃げ切った。

 立命大から15年ドラフト1位で巨人に入団し、22年限りで現役を引退。昨年は巨人のスカウトを務めていた。そしてちょうど1年前、最後のスカウト業として訪れたのが、この日本選手権だった。視察最終日にはENEOSの度会隆輝(現DeNA)が本塁打を放った。「いいもん見たな…」。衝撃の一発を目に焼き付け、現役復帰への道を歩み始めた。

 日本シリーズを見て、力みを感じさせないソフトバンク・有原の投球に学びを得た。「この力感だな…と思った」。最速150キロを計測するも、力任せの投球ではなかった。スカウト業で身につけた観察眼も生かし、全国大会初勝利につなげた。 (河合 洋介)

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