阪神ドラ2今朝丸 歩む「才木ロード」ほぼ同じ体格から若きエースに「超えられるように」

2024年11月01日 05:15

野球

阪神ドラ2今朝丸 歩む「才木ロード」ほぼ同じ体格から若きエースに「超えられるように」
指名あいさつを受けた阪神ドラフト2位の報徳学園・今朝丸(撮影・平嶋 理子) Photo By スポニチ
 阪神からドラフト2位指名を受けた今朝丸裕喜投手(18=報徳学園)が31日、兵庫県西宮市内の同校で宮脇則昭編成ディレクター、畑山俊二アマ統括スカウト、熊野輝光スカウトから指名あいさつを受けた。「才木選手を超えられるような選手になりたい」と意気込んだ1メートル87の長身右腕は、そのために肉体改造に意欲を示した。最終的な目標に体重90キロへのスケールアップを掲げ、「日本を代表する投手になりたい」とも断言。才木同様、日の丸を背負って世界を舞台に戦う姿を、早くも思い描いた。
 ドラフト会議で2位指名を受けてから、ちょうど1週間。今朝丸は、もう余韻とは決別していた。「おめでとう、という言葉を、みんなからもらった」と一瞬だけ笑顔を見せたが、すぐにりりしい表情を取り戻し、力強い言葉で目標を掲げた。

 「目標にしている選手は才木投手ですが、才木投手を超えられるような選手になりたいと思っています」

 いざ才木超え――。視線の先に捉えるのは今季13勝(3敗)を挙げ、リーグ3位の防御率1・83を誇った虎の若きエースの背中だ。同じ兵庫県の高校からドラフト指名を受け、プロの門を叩く右腕同士。現在の公称1メートル87、77キロの今朝丸に対し、才木は1メートル89、88キロの堂々たる体格を有す。だが、そんな右腕も16年の須磨翔風からのドラフト指名時は公称1メートル88、79キロと、今の今朝丸とほぼ同じ体格だった。目指すべき成長モデルだ。

 「1年目は体づくりをしっかりして、2、3年目に1軍で投げさせてもらえるような選手になりたい。最終的な目標としては体重90キロちょっとはほしい」

 すでに直球の最速は151キロ。これは才木の高校時代を3キロ上回っている。入団から約9キロ体重を増やした才木は現在、最速157キロと約10キロの球速アップにも成功。この法則にのっとれば、今朝丸が10キロ以上の体重増を達成した場合、160キロ到達も夢ではない。来年3月には新ファーム施設「ゼロカーボンベースボールパーク」(兵庫県尼崎市)が開業。肉体改造を期す若武者にとって、この上ない環境がそろう。

 「プロでもう一回、ジャパンのユニホームを着たい。日本を代表する投手になりたい」

 今夏にはU18侍ジャパンにも選出され、国際舞台で腕を振った。くしくも目標とする才木も今、国際大会「プレミア12」に出場する侍ジャパンの一員として宮崎合宿に参加中。“才木ロード”を歩む先に、まだ見ぬ高みが待つ。「本当に大きな目標としては200勝投手」と掲げた今朝丸が、大きな一歩を踏み出した。(八木 勇磨)

 ◇今朝丸 裕喜(けさまる・ゆうき)プロフィル

 ☆生まれ&サイズ 2006年(平18)6月2日生まれ、神戸市出身の18歳。1メートル87、77キロ。右投げ右打ち。

 ☆球歴 小3から横屋川井少年野球部で野球を初めて投手。中学では関メディベースボール学院に所属。報徳学園では3年夏に背番号1。2年春から2年連続で選抜大会準優勝。

 ☆ラーメントレ 今夏は体重維持を目的に、学校帰りに週4回程度ラーメン店に立ち寄った。報徳学園の大角健二監督いわく「別メニュー・ラーメン」。

 ≪「才木以上になる」熊野スカウト絶賛≫今朝丸を担当する熊野スカウトは「ものは抜けている。才木よりもキャリア(実績)が上なので。それ以上になるかなと思っている」と改めて、ほれなおした。ただ、才木と同じ大型右腕でも、直球の質は異なるそうで「才木はどちらかというと剛球。今朝丸はキレで、肘の使い方が柔らかい。広島の森下系。ちょっと柔らかくて、手元でボールが伸びる」と説明。20年新人王に輝いた鯉の右のエースと姿を重ね合わせた。

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