村田が負けた…13戦目の初黒星「胸騒ぎした」本田会長は判定に激怒
2017年05月21日 05:30
格闘技
序盤は手数を多く出してくる相手に対しガードを固めて耐え、パンチの角度を観察。4回、右カウンターで前のめりのダウンを奪ってから攻勢に出た。5、6回と右で吹っ飛ばし、ロープに引っかかったエンダムがダウンを免れたほど。だが、フラフラでもジャブを出す手を止めない相手を倒しきれないまま終了ゴング。村田は「試合内容は第三者が判断すること。僕自身、勝ったとか負けたとか言いたくない。ジャッジはダメージングブローじゃなく、ジャブを(ポイントに)取ったということ。納得せざるを得ない」と見解を述べたが、「もう1回か2回、ダウンを取れていれば勝てる試合だったのに」と敗因を解説した。
不満をあらわにしたのは帝拳ジムの本田明彦会長だ。「ひどすぎる。今まで長くやってきたが、一番ひどい採点。相手はあれだけ逃げてるんだから手数も何もない。全部村田はブロックしてるんだから」と怒り心頭。WBA立会人のフリオ・タイム氏(パナマ)からは「申し訳ない」と謝罪があり、関係者からも「リマッチ(再戦)」との声が上がったが、同会長は「WBA(の興行)をやったのは何十年ぶりだけど、それでこうだから。やりたくない。やってられない」と吐き捨てた。
契約する米トップランク社のボブ・アラム・プロモーターは「村田が勝てば、年内に日本でWBO王者サンダース(英国)と対戦させたい」と統一戦計画を明かしたが、全ては白紙に。今後について問われた村田は「これだけ多くの人に支えられてやってきて勝てなくて、もう一回やりますなんて無責任なことは言えない。少し気持ちの整理の時間が必要」と結論を保留した。五輪金メダルからプロ転向を決意し、試行錯誤の末に持ち味であるファイタースタイルを再確認。実力を世界に見せつけながら4年間の努力が一戦で無駄になっただけに「負けたからもう一回頑張ると言えるほど簡単な日々を歩いてきたつもりはない」との言葉に力がこもった。「公開採点なら無理にでも倒しにいかせた。読みを誤ったのはこちらの責任。作戦を完璧にやった村田には悪いことをした。かわいそう」。本田会長は悔やみきれない様子だった。
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