【第66回全日本新人王決定戦 ( 2019年12月22日 東京・後楽園ホール )】
ボクシングの第66回全日本新人王決定戦は22日、東京・後楽園ホールで行われ、協栄ジムの休会騒動に揺れた亀田3兄弟のいとこ、亀田京之介(21=花形)は前田稔輝(23=グリーンツダ)に1―2で判定負けし、フェザー級新人王を逃した。最優秀選手賞(MVP)はスーパーライト級の本多航大(20=川崎新田)、技能賞はバンタム級の中西寛多郎(18=HKスポーツ)、敢闘賞は京之介を下した前田が獲得した。
<フェザー級> 京之介が判定に泣いた。敗戦が告げられると、うずくまり、キャンバスを叩いて悔しがった。「ギリ勝ったかなと思ったんですが…相手も強かった」。協栄ジムの休会で移籍を余儀なくさせられ、2週間前には右肋骨を骨折したが「自分が駄目だっただけ」と言い訳にしなかった。今後については「今は休みたい。どうなるか分からない。ゆっくり考える」と話すにとどめた。
<スーパーライト級> 12階級で唯一KO勝ちした20歳の本多がMVPに輝いた。2回に2度倒されながら3回にダウンを奪い返し、4回にも倒して逆転KO。表彰式後に対戦相手の藤田とリング上で抱き合い「藤田選手あってのMVP」と感謝した。新潟市の高校をやめ、ボクシング部の恩師の縁を頼って川崎新田ジムからプロデビュー。「ボクシングだけは続けたかった。MVPは宝物になりそうです」とはにかんだ。