亀田和毅が占う世紀の再戦 日本開催で尚弥有利、海外の試合ならドネアが勝つ「ホンマに楽しみ」

2022年06月02日 05:30

格闘技

亀田和毅が占う世紀の再戦 日本開催で尚弥有利、海外の試合ならドネアが勝つ「ホンマに楽しみ」
好勝負を予想する亀田和毅 Photo By スポニチ
 【WBA・WBC・IBF世界バンタム級王座統一戦   WBAスーパー・IBF王者 井上尚弥《12回戦》WBC王者ノニト・ドネア ( 2022年6月7日    さいたまスーパーアリーナ )】 WBAスーパー&IBF世界バンタム級王者の井上尚弥(29=大橋)とWBC同級王者ノニト・ドネア(39=フィリピン)による2年7カ月ぶりの再戦は7日にさいたまスーパーアリーナで開催される。亀田3兄弟の三男で、元世界2階級制覇王者の亀田和毅(30=TRYBOX)は昨年11月にドネアとスパーリングで拳を交えてベテラン健在の感触をつかみ、好勝負を予想した。
 和毅がドネアとスパーリングに臨んだのは昨年11月の米ラスベガス。ともに約1カ月後に大事な試合を控え、調整が佳境に入っていた。「見た目、体つきはだいぶ年齢がいったんやなと思った」。実際にリングで手合わせして印象は一変した。

 「5年ぐらい前、ドネアがフェザー級(リミット57・1キロ)でやっていた時にもスパーしたことがある。その時と変わらなかった。やっぱり持って生まれたもの、パンチ力の強さはあるんやなと実感した。試合でもらったらヤバいパンチはいっぱいあった」

 19年11月の対戦で井上に右眼窩(がんか)底骨折を負わせたのはドネアの左フック。怖いのはそれだけではない。「左フックのタイミングは凄い。けど右も強い。ストレートだけじゃなく、バリエーション豊富で、いろんな角度から飛んでくる」。破壊力を維持している上、ベテラン王者らしい経験値の高さに舌を巻いた。「ボクシング頭脳が凄くて、ラウンドを重ねるごとに自分のペースに持っていく。ホンマのトップ選手とやり合ってきたキャリアがあるから、どんな相手と対戦しても自分の力を出し切れる」

 現在はバンタム級で戦う井上がスーパーバンタム級へ進出すれば和毅と対戦する機会が訪れそう。「実際に対戦することになれば、しっかり研究したい」と前置きした上で「井上選手が凄いのは勢い。海外の選手でも最初の1、2ラウンドは様子見で、相手をよく見ようとする。井上選手は一気に踏み込んでいく」。深い洞察力とちゅうちょせずに仕掛ける度胸を評価した。

 互いに手の内を知り尽くして臨む再戦。2人の駆け引きには大いに興味をそそられる。「ドネアは“前回は失敗した”と言ってるし、今度は修正してくる。海外の試合ならドネアが勝つかな。ただ、今回も日本開催。試合までの調整環境なども含めて、井上選手が有利とみている。どうなるか、今回はホンマに楽しみ」。自身の今後にも関わる、3団体統一戦を和毅も固唾(かたず)をのんで見守る。

 ◇亀田 和毅(かめだ・ともき)1991年(平3)7月12日生まれ、大阪市西成区出身の30歳。8歳でボクシングを始める。15歳からメキシコで武者修行し、08年11月に同地でプロデビュー。13年8月にWBO世界バンタム級王座を獲得し、史上初の3兄弟世界王者を達成(防衛3)。18年11月にWBC世界スーパーバンタム級暫定王座を決定戦で獲得し、世界2階級制覇。19年7月に正規王者との統一戦に敗れて陥落。身長1メートル71の右ボクサーファイター。37勝(20KO)3敗。

 《和毅7・30移籍初陣「悔いのないように」》和毅は7月30日に神戸で行われるフェザー級ノンタイトル10回戦で、12年ロンドン五輪に出場したドミニカ共和国選手と対戦する。昨年12月にWBA世界スーパーバンタム級挑戦者決定戦を制し、IBF王座も保持する王者ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)との“本番”に向け、弾みをつけたいところ。「全力で悔いのないように試合をしたい」。兄の興毅氏が会長を務めるジム「3150ファイトクラブ」から移籍し、新たな門出を飾る一戦となる。

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